★1月8日(月)

 古いビデオテープを整理していたら、昔録画したヤツが出てきたので、その中から『難波金融伝 ミナミの帝王/劇場版』を観る。もしかして、まだ一度も観た事がない作品かと思っていたけど、やっぱり観ていました。それにしてもこれ、劇場版の1作目という事で、銀ちゃんもかなり若い(笑)ですな。それに今と違って、喋る喋る。画面に登場する頻度も多くて、初期の頃は、結構アクティブに活動していたんですな。でも、今の落ち着いた雰囲気の方がイイですけどね。この当時は、まだチンピラって感じがしてしまうもので。

 その後DVDで『宇宙戦争』。この前買ったヤツを早速。一昨年に劇場で観て以来なんですが、その時も面白かったですが、今回も面白いですな。トム・クルーズが全然ヒーローらしく描かれていないのが良く、ちゃんと恐怖感が漂っていたのがイイですな。中盤になって突然登場するティム・ロビンスが不気味で、イイ味を出していました。別にあのシーンは無くても成立するとは思うのですが、あのシーンは、違う意味で“恐い”シーンでしたな。

 

 

★1月13日(土)

 DVDで『ダイ・ハード3』。今年4作目が作られる予定らしいですが、それとは関係なく、ウチの別の部屋にホームシアター(っていう程のモンじゃないですが…)が新設されたので、その試聴の為に再生していたら、ついつい最後まで観てしまったもの。今となっては古い作品になるので、液晶の画面で観た場合の画質は、それ程でもなかったですが、音声(DTSに非ず)の方は、相変わらず凄いですな。その部屋の住人に「ウルサイ!」と怒鳴られてしまいました…。

 映画の方は、シリーズ中一番つまらないと思っていたんですが、今回改めて観たところ、意外にも面白かったです。前作・前々作にあった限定された舞台ではなく、ニューヨークの街がそのまま舞台となっている辺りに違和感を覚えていた訳ですが、ストーリーに起伏があり、展開もスリリングで退屈しませんでした。何度も観ているにも関わらず、最後までハラハラしたのにも驚きました。

 次に作られる4作目が、果たしてどういう仕上がりになるかは分かりませんが、少なくとも、この3作目のテンションだけは保って欲しいものですな。

 

 今週観る予定の映画のチケット購入&席の確保をしに出掛けたついでに、天六へ行って『HOSTEL』のパンフを購入。現在上映中ですが、昨年既に輸入盤DVDで観てしまっているので、取り敢えず今回はパス。字幕付きに大して未練はなく、観たかったらまたDVDで観ればイイ訳ですから。パンフが売っているか心配だったんですが、ちゃんと売ってました。まぁ、今更パンフってのもどうかと思うんですが、ま好きな映画ですし。

 

 その後DVDで『スーパーマン』。年末に買った“スーパーマン・アルティメット・コレクションDVD-BOX”の中の一編。既に、以前リリースされていた「1&2」のBOXも持っていたんですが、色々特典があるのと、あと、新たに日本語吹替え音声が収録されているという魅力に負けて買ってしまったもの。今まで未リリースだった4作目も収録されているのは、魅力と呼べるかどうか分かりませんが、『1』と『2』に至っては、共に2バージョン入っているのが凄いですな。

 で、今日観たのは1作目の“劇場公開版”。既リリースは、“DC版”のみだったので、これはこれで嬉しい訳ですが、“完全版派”のワタシとして、DC版のみでも問題無いんですが、今日わざわざこっちを観たのは、コチラの方にのみ日本語吹替え音声が収録されているから。テレ朝系の日曜洋画劇場で初放映された時のバージョンで、ワーナーも最近は、テレビ放映版を入れてくれるようになったんですね。

 確かこの時の放映は、その前週だったか前々週だったかに日テレ系で『スター・ウォーズ』が放映されて、それがあの悪名高き最悪バージョンだった事から、逆にこの『スーパーマン』の吹替えの高感度が上がった訳で、しかも吹替えでは珍しくステレオ音声での放映だった(二ヶ国語ではなかった)のも鉄だって、凄く評判が良かったでしたな。その頃は、ワタシは既にソフト購入(&レンタル)に熱を上げていた時期だったので、テレビ放映にはあまり関心無かったので、当時の放映も観ていなかった訳で、故に今回が初めてという事になります。

 クリストファー・リーヴの声をやってるささきいさおがピッタリで、ありし日のリーヴの姿と相まって、涙が出てきましたな。中原理恵のマーゴット・キッダーも、意外な程健闘(特にかすれ気味の声が絶妙)していたのも驚きで、それにマーロン・ブランドをテレビ版スーパーマン役(ジョージ・リーヴス)の声をやっていた大平透がやってる辺りは嬉しかったですな。勿論、小池朝雄のジーン・ハックマンは言わずもがなですが。

 マーゴット・キッダーのロイス・レーンは、色んな所で評判が悪いですが、一時期彼女のファンだったワタシは、複雑な心境です。まぁ確かにキャラに合っていない気はしますが、でも、そんなに悪くはないと思うんですけどねぇ。あと、今回観ていて大発見したんですが、スーパーマンとロイスが、空中デートをするシーンのロイスの衣装。今まで全く気付いていなかったんですが、彼女、ノーブラですよね。角度によっては、ビーチクが映るショットもあったような…。これは、DVDの画質が良くなっているのか、それとも、年末に新調した液晶ハイビジョンテレビで観ているせいなのか…。もし後者だとすれば、今後色んな映画を観るのが楽しみですな。今まで見えなかった部分が見えたりするんじゃないかと…。

 

 

★1月14日(日)

 DVDで『スーパーマンU/冒険篇』。昨日に続いての“スーパーマン・アルティメット・コレクションDVD-BOX”からの鑑賞。次に何を観ようか色々迷ったけど、結局はまだ観ていない作品という事に絞った結果、これに決定。で、観たのは『U』は『U』でも、ドナー・カット版の方。巷で色々話題になっている“ドナー版U”ですが、観てビックリ。色々新たな発見がありました。

 で、率直な感想から言いますと、これが元々作られる予定だった『U』である事。おそらく、このバージョンでほぼ撮影は完了していたんでしょうな。ところが、ギャラの問題でマーロン・ブランドがゴネた(1作しか契約していないのに、2作目にも出演した形になっているので、2本分のギャラを要求)のがきっかけで、ブランド絡みのシーンを全部カットせざるを得なくなり、結局、監督を替えて撮り直したと、そういう事だったみたいですな。なので、今回復活しているのは、全てブランド絡みのシーンな訳ですね。

 順を追って説明していくと、まず冒頭では、前作のハイライト・シーンが登場。当然、ブランドが出ています。で、劇場版『U』のタイトル直後にあったパリのエッフェル塔のシーンが全面カット。実はこれには大きな理由があると共に、ワタシの長年の疑問が解決された事にも繋がる重要な事柄だったのには驚きました。つまり、例の三悪人が復活する事由なんですが、本来の『U』では、エッフェル塔に仕掛けられた爆弾を宇宙に放り投げた結果、その爆発の影響によって三悪人が復活するんですが、ワタシは前々から、どうして1作目のミサイルを宇宙に放り投げた時の爆発で復活しなかったのか、ずっと疑問に思っていたんですね。その方が、1作目と2作目がちゃんと繋がるのに…と思っていた訳ですが、ナンとこのドナー版では、その1作目のミサイル回避の爆発によって、三悪人が復活するバージョンになっていたんです。そう、ワタシの予想通りだったんですね。なのに、劇場版ではエッフェル塔の爆弾のシーンに代わっていたのは、結局、先程のブランド絡みのシーンを削除しないといけない関係上、1作目のシーンが使えなくなった。なので、別の爆弾を用意する為に、エッフェル塔のエピソードが追加されたと、そういう訳だったんですね。ナ〜ルホド。

 で、その後も、劇場版にあったシーンが無くなって、最初に撮影されていたであろう、ドナー・カットが復活しているようで、ロイスがケントをスーパーマンだと疑うシーン等も、劇場版とは違うバージョンに差し替えられているという状況で、劇場版では川に飛び込んでケントを試すシーンも、ドナー・カット版ではデイリー・プラネット社のビルから飛び降りるエピソードになっていたりと、そういう別シーンがチラホラ。あと、スーパーマンが北極の要塞で悩むシーンも、劇場版では母親役のスザンナ・ヨークが顔を見せていたのに対し、コチラはちゃんと父親のマーロン・ブランドが息子の悩みに答えるシーンになっていて、最初に撮ったバージョンが復活しているんですな。お陰で、このドナー・カット版には、スザンナ・ヨークは一切出ていない(冒頭のハイライト・シーンのみ)事になっているのが、ナンと言ってイイやら…。

 で、劇場版では、一旦普通の人間になってしまったケントが、いつの間にかスーパーマンの能力が復活していて、「何故…!?」と思ってしまったのでしたが、その経緯がこのドナー・カット版ではちゃんと説明されていたんですね。当然、それもブランド絡みのシーンなので、劇場版はカットされていただけだったんですね。別の経緯を考える余裕が無かったんでしょうなぁ(笑)。他にも、メトロポリスでの三悪人対スーパーマンの対決シーンや、クライマックスの秘密基地での対決シーン等、劇場版とは少し違う(全体的に削除されている部分が多い)シーンで構成されていて、どうやら、レスターが撮ったショットはなるべく使わず、元々撮ってあったドナー版のショットだけで構成している感じなんですね。なので、ランタイムが短くなっているのはその所為かと思います。(ドナー・カット版の全てのショットが復元できなかった為、編集はかなり荒削りになってますが…笑)

 で、決定的に違うのはラストでして、自分がケントと同一人物だとロイスに知られてしまったスーパーマンが、ある方法を用いて、“知らなかった事”に戻すシーンがあるんですが、劇場版では、キスによってロイスの記憶をなくしてしまう所、ドナー・カット版では、ナンと、1作目と同じ方法(例の地球を…云々)で時間を戻してしまう反則技を使う訳で、これが一番賛否両論を呼んでいるポイントではありますな。尤も、この方法をそのまま流用したのが1作目のラストだったらしく、監督が代わってしまった腹いせに、このアイデアをどうしても使いたかったので、1作目のラストをこれにしたらしいんですな。なので、元祖は『U』の方だったんですな。と、なると、1作目でロイスが生き返るシーンは、最初はどういう方法だったのかが知りたいもんですな。今度はソッチに興味が湧きますな。

 しかし、ラストが変更(厳密には復活、なんですが…)された事により、一番最後のトラッカーを倒すシーンが無意味になってしまうのが難で、ちょっと辻褄が合わない事になりますな。だって、あのトラッカーだって、記憶が変更された為、何も無かった状態になっている訳ですから。そのシーンも含め、本来の劇場版のラストにあった、ホワイトハウスに星条旗を戻すシーンもなく、ナンか尻切れトンボ的でもあるのがネックでしょうか。

 思えば、後でレスターが撮り直したショットというのは、どちらかというとコミカルなショットが多かったようで、このドナー・カット版では、それらがカットされているので、コメディ・タッチが影を潜めているのも、ちょっと寂しいようで、コミック・テイストが感じられた劇場版を気に入ってる者としては、居心地悪いような、そんな感じがするのも事実ですが、ドナーが撮りたかった2作目は、元々こういう作品だったという事が知れたのは、観た甲斐がありました。結局、ドナー・テイストとレスター・テイストの良い部分が折衷されていたのが劇場版だった訳で、出来れば、両方をミックスした完全版という形で観れないものかなぁ〜と思ったりしたもんですが、版権等色々問題があるんでしょうね。(今回のドナー・カット版のブランド出演シーンでのギャラ問題はどうなっいるのか、ちょっと心配。亡くなったからもうノーカウントって事ですかねぇ)

 

 

★1月18日(木)

 仕事の後、梅田で『ラッキーナンバー7』。今年の劇場での一発目。ドンデン返しのあるクライム・サスペンスという事で、予告編を観た感じでは『オーシャンズ11』みたいな映画かと思っていたら、全然違っていた。どちらかというと、タランティーノ映画に近いノリで、しかもドンデン返しも、全て映画の方が勝手に説明してくれるというパターンで、観ている我々には考える余裕も与えてくれないんですな。ナンだかなぁ〜って感じで、その割に導入部から前半までがヘタクソなフラツシュバック等を駆使した状況説明に費やされて、一緒に観ていた知人が執拗に「話、分からヘン…」と何度もワタシに訊いてくるので困りました。ワタシだって分からんのよ。黙って最後まで見とけ、と思いましたが、最後まで観ても、「面白くなかった」と漏らしていました。一緒に行かなきゃよかった…。

 

 

★1月19日(金)

 DVDで『モスラ対ゴジラ』。年明けに知人からDVDプレーヤーを貰ったので、最近は、ソチラでばかり観ている。量販店で格安で売られている種類のプレーヤーですが、説明書には何も書いていないのに、ちゃんとリージョンフリーだったり、PAL盤もOKだったりと、至れり尽くせりの機器。数年前、ネット・オークションで、今の10倍ぐらいの値段でリーフリ機を買った者からしたら、何か複雑な感じですな。それと、当時のはDVD-R再生が100%OKでない場合があるのに比べ、最近のは全然OKなのも魅力で、先日の『砂の器』といい『キングコング対ゴジラ』といい、昨年R盤に落としたのを、今になって観直しているという状況。だって、今までのプレーヤーでは再生できなかったんですもの。

 というのが理由で、深夜に観ていたもので、最初は試しに再生したら、あれよあれよという間に最後まで観てしまったものです。やっぱり、何度観ても面白いものは面白いですな。『キンゴジ』同様、突込み所満載の映画なんですが、この手の映画に突っ込みは厳禁ですな。一つだけ。誰も知られないようにいつの間にか成虫モスラが日本にやって来ていたというのには笑いました。ちょっと飛んだだけで風が起こるのに、隠密で来られる訳ないヤン。

 

 

★1月20日(土)

 仕事の後、最終回に飛び込んで『ディパーテッド』。ワタシの2003年度ベスト1作品『インファナル・アフェア』のハリウッド・リメイク版。マーティン・スコセッシが監督すると聞いて、ちょっとは安心していたんですが、それが裏目に出ましたな。凝ったつもりのキャスティングも失敗しているし、ヤケにうるさい音楽も逆効果。日本人の“ワビ・サビ”の精神に通じていた香港映画の魅力も、ここでは全て割愛されて、いかにもアメリカ的な人種問題に絡めているのも、映画の根幹からして、成功していると思えないし、完全に失敗作ですな。そもそも、2時間半もかけているのに、それぞれの人物設定が、描きこまれていないのが致命的。早くも今年のワースト作品有力候補ですな。

 

       

inserted by FC2 system