俗に『インフェルノ』は『サスペリア』の続編と言われているが、“ドイツにいる囁きの魔女”という言葉が出てくる以外は、あまり関連性が示唆されていない。映画の出来もかなり雑だが、ま、それがアルジェント・テイストというヤツで。

一方の『フェノミナ』もいい加減な作りだが、コチラは主演のジェニファー・コネリーだけを見る映画。それ以外は無いに等しい。

さすがにアンカーベイ版だけあり、画質・音質はズバ抜けて良いが、強いて言えば『フェノミナ』がもう少し、シャープな画質が欲しかったところ。しかし、日本版にはない5.1chの音で差を付けている。

特典は、アルジェントのインタビュー、予告編、スチル・ギャラリー（以上『インフェルノ』）、アルジェント他のスタッフによる音声解説、予告編、ビハインド・ザ・シ−ン、ミュージック・ビデオ２種、アルジェントのインタビュー（以上『フェノミナ』）等、豊富。

※『インフェルノ』のみ日本未発売盤

タイトルからは『シャドー』が『サスペリア』『インフェルノ』に続く“魔女シリーズ”の第３弾にならなければいけないのに、何故か単なる連続殺人ミステリィものになってしまった。何故か…？？？犯人の設定があまりにデタラメなのは、アルジェントらしいところ。つまらないシーンで手の込んだ撮影をしているヘンな映画でもある。

一方の『サスペリアＰＡＲＴ２』は、邦題がいい加減だが、内容は抜群。おそらく、アルジェント監督の最高傑作だろう。

画質・音質共に良好。両作とも、日本版はモノラルなので、5.1ch仕様になっているのは評価できる。

『サスペリアＰＡＲＴ２』の方は、アメリカ公開版をベースに、カット部分をイタリア版で補った一応の完全版になっているが、補った部分の英語音声が存在しない為、そこだけはイタリア語音声になっている。なので、そこだけいきなり英語字幕が出てくる。

特典はアルジェントと元ゴブリンの音声解説、予告編、２種類のビハインド・ザ・シーン、別エンディング（以上『シャドー』）、アルジェントとゴブリンのインタビュー、各国予告編集（以上『サスペリアＰＡＲＴ２』）