輸入DVDレビュー

【日本映画/時代劇・アクション編】

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女囚さそり コレクション 【BOX】

Disc 1:女囚701号/さそり Female Prisoner #701 Scorpion

Disc 2:女囚さそり/けもの部屋

Female Prisoner #701 Scorpion:Beast Stable

Disc 3:女囚さそり701号/怨み節

Female Prisoner #701 Scorpion:Grudge Song

メーカー アメリカ・Media Blaster
画面サイズ 2.35:1(SQ)※全作共通
音声 モノラル(日本語)※全作共通
字幕 英語※全作共通
ランタイム @86分40秒 A87分00秒 B88分20秒
リージョン  

BOX裏面 @ A B

志穂美悦子と並ぶ、70年代東映のヒロイン梶芽衣子のヒット・シリーズ“さそりシリーズ”3作品をセットにしたDVD-BOX。恨み節が全編に漂う異様なアクション・シリーズを一気に観るには最適のアイテムですな。

内容については今更説明不要のシリーズですが、シリーズは全部で4作あるのに、このBOXに収録されているのは3作品と、一瞬「…?」となってしまうのはちょっと問題ありですな。1作目・3作目・4作目が収録されていて、何故か2作目のみ未収録なんですが、これはちょっと意味不明。1〜3作は伊藤俊也監督で、4作目のみ長谷部安春監督だから、4作目だけ未収録というのならまだ話は分かるのですが…。

ともかく画質は問題ないです。音声もモノラルながらダイナミック・レンジが広いのでそこそこの迫力は出ております。当然ながら日本語音声になっていて、ON/OFF可能な英語字幕付きという申し分無い仕様になっていますな。ジャケットには3作目と4作目に英語音声が収録されているとの表記がありますが、これはどうやらミス・プリントのようですな。

特典は、各作品のオリジナル予告編(日本語のキャッチコピーにそれぞれ英語字幕が表記される嬉しい仕様)に加えて、同社の他の日本映画の予告編も収録。他にスチル&ポスター・ギャラリーも収録されているという、東映から出ている日本盤よりも豊富な内容になっていますな。

とにかく、3作収録で値段は日本盤1枚にも満たないってんだから、さそり・ファンは必携のアイテムだと思います。因みに、1作目のジャケだけちょっと違ったデザインになっているのは、これだけが以前から単品でリリースされていたものだったからなんですね。

 

 

博徒外人部隊

(Sympathy for the Underdog)

メーカー アメリカ・Home Vision Entertainment
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 92分46秒
リージョン

裏ジャケット

深作欣二監督による“仁義なき戦い”以前の現代やくざ映画。当時としては新鮮だった返還間際の沖縄を舞台にした作品で、組織からハミ出た野良犬共の最後のあがきを描いたという点で、後の『現代やくざ/人斬り与太』に通じる作風が感じられる重要な作品でもある。

ただし、出来の方はかなり荒っぽく作られていて、鶴田浩二や安藤昇・渡瀬恒彦等、豪華キャストの割には、それぞれのキャラが生かされ仕舞いで終わっているのも残念で、クライマックスなど、やくざ映画というよりもむしろ、ペキンパーの『ワイルドバンチ』風のテイストになっていて、異郷の地=メキシコ=沖縄と考えると、深作監督がペキンパーを意識した珍しい作品と言えるような気もしますな。尤も、ペキンパーが日本のやくざ映画に影響されたという見方も出来る訳ですが…。

画質は良好、画面はオリジナル通りのスコープ・サイズで、勿論音声は日本語という嬉しい仕様になっていて、日本ではビデオのみの発売だったので、これがDVDで観られる事に至福感を感じますな。

他に特典として、オリジナル予告編、映画評論家・山根貞夫氏のインタビュー映像が収録されているのがレアで、テキスト特典として、パトリック・マシアスのエッセイも収録。果たして、日本盤が出た時に、これ程の特典が付くかどうか、微妙なところですな。なので、深作ファンは、是非、ゲットしておいて欲しい1枚ではありますな。

※日本盤未発売

 

 

 

女必殺拳 コレクション 【BOX】

Disc 1:女必殺拳 Sister Street Fighter

Disc 2:女必殺拳/危機一発 Sister Street Fighter:Hanging By a Thread

Disc 3:帰って来た女必殺拳 Return of the Sister Street Fighter

Disc 4:女必殺五段拳 Sister Street Fighter:Fifth Level Fist

メーカー アメリカ・BCI
画面サイズ 2.35:1(SQ)※全作共通
音声 5.1ch(日本語)/モノラル(日本語)※全作共通/モノラル(英語)…@のみ
字幕 英語※全作共通
ランタイム @85分48秒 A85分19秒 B76分51秒 C76分44秒
リージョン ALL 

裏ジャケット

我らが志穂美の悦ちゃん主演の“女必殺拳シリーズ”3作に、番外編1作をプラスして収録した「女必殺拳コレクション」DVD-BOX。既に日本では、東映から1〜3作目までは普通にDVDが出ていますが、単品のみの発売で、しかもご存知のように値段が高い(1枚でこのBOX1セット分!)という有様なので、安くてBOX仕様(何処を見ても悦ちゃんの顔が見られる素敵なデジパック仕様)で、しかも番外編まで収録されているというコチラの方が、遥かに魅力的ですね。

映画の内容については、もう何も言う事はありませんな。香港のカラテ使い(=秘密諜報員…?)紅竜こと悦ちゃんが、兄や友人や親戚の復讐の為、日本に渡って悪人共をなぎ倒すという、どれも同じパターンです。応援ゲストとして、千葉ちゃんやドラゴン倉田さんも登場して、突飛な武術野郎どもと戦うというのも同じパターンで、敵が石橋雅史というのまで同じというのが、ナンとも70年代ムード満載でイイですな。

画質は、1作目が日本盤とほぼ同じでちょっと甘いのを除くと、それ以外は結構イイです。しかも特筆すべきは、やはり音声ですな。全4作共に全て日本語は5.1chサラウンドで収録されているんですな。特にサブウーハーから流れる低音の迫力が強烈で、全てモノラル音声の日本盤との最大の違いになっております。ホント、段違いに迫力が違うので、一度、聴き比べて頂きたいものですよ、ホント。1作目のみ、英語吹替え音声が収録されていますが、これは、1作目のみ、同社から以前、英語吹替え版がDVDリリースされていたので、その音声が収録されている模様です。

そして特典ですが、どの盤にも、シリーズ1&2作と『女必殺五段拳』のオリジナル予告編が収録されているんですが、何故か3作目だけは未収録。マスターが見つけられなかったんでしょうか。あと、BOXのみの特典として、豪華なカラーブックレット(20P)が封入されていて、これが結構イイんですよ。各作品の解説は勿論、山口和彦監督のインタビュー(これは「映画秘宝」5月号に掲載されていたものの転載)に、『五段拳』に出演していた黒人カラテ使いケン・ウォーレスへのインタビュー、さらに悦ちゃんの詳しいプロフィールまで掲載されていて、悦ちゃんのプロフの最後には、ちゃんと「歌手のナガブチと結婚して引退した」と書かれているのが、詳しくてイイですな。

とにかく、画質・音声・仕様・内容・特典・価格と、どれをとっても日本盤とは比べ物にならないぐらい素晴らしいので、既に日本盤を買ってしまったという人は、それを叩き割って(売り払って)でも、買い直して頂きたいBOXでありますので、皆様お一つ、ご検討の程を。

※『女必殺五段拳』のみ日本盤未発売(但し、本年12月発売予定)

 

 

 

ピンキー・バイオレンス  コレクション 【BOX】

Disc 1:ずべ公番長/ざんげの値打ちもない

Disc 2:女番長<スケバン>ゲリラ

Disc 3:恐怖女子高校/暴行リンチ教室

Disc 4:前科おんな/殺し節

メーカー アメリカ・Panik House Entertainment
画面サイズ 2.35:1(SQ)※全作共通
音声 ステレオ(日本語)※全作共通
字幕 英語※全作共通
ランタイム @86分23秒 A83分22秒 B88分18秒 C82分39秒
リージョン
下記で紹介しているPanik Houseレーベルから、遂にリリースされたこの手の映画ばかりを編めたDVD-BOXで、その名も「ピンキー・バイオレンスDVD-BOX」(DVD4枚+CD1枚の計5枚組)! 70年代の東映で、数々作られた池玲子や杉本美樹主演の一連の作品が4本収録されていて、そのどれもが水準以上の面白さ。どれも、シリーズ中の1本(『前科女』を除く)というセレクトも素晴らしく、この第2弾、第3弾も期待したいところ。乾杯です。

画質・音質は申し分なし。そして気になる特典は、各ディスク共、各作品のオリジナル予告編と、スチル・ギャラリーだけという構成ですが、特別に収録された別ディスクは、何と池玲子サマが当時リリースされた「話題の女王/池玲子は唄う」というカセットテープの復刻版CDになっている! これは聴きもの!既製の演歌やポップスのカバーなんですが、これ、唄っているというよりも、悶えているといった方が正解なようで、全編これ「アッハ〜ン・ウッフ〜ン!」の連続。ハッキリ言って、家族の前では聴けません…。

日本では到底叶いそうもないDVD-BOXで、特殊なブック型のBOXといい、中に封入(綴じ込み…?)されている豪華なブックレットといい、レアになる事受け合いなこのDVD、この機会に是非、ピンクに染まって下さい。

※日本盤未発売

 

 

 

不良姐御伝/猪の鹿お蝶

(Sex & Fury)

メーカー アメリカ・Panik House Entertainment
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 88分28秒
リージョン
激動の70年代初頭、我が東映が世界に向けて…、いや、日本の男性諸子に向けて放った“ピンキー・バイオレンス”映画の1本。我が愛しの池玲子お姉様大活躍の一編で、“お蝶さん”誕生の秘話も含めたシリーズ第1弾。

映画の内容は、完全に藤純子映画(“緋牡丹博徒”等)の焼き直しなんですが、純子は脱がなかったけど、玲子は脱いでいる! この1点に大注目。なんせ、立ち回りの最中にポロリとやられちゃうものだから、そりゃあ、みんな敵いませんよね、ホント。

あと、周りの敵役連中にも注目。名和広、遠藤辰雄以下、好きモノ男優が繰り広げるスケベェ演技にも大笑い。成瀬正孝のイケメンぶりも見物で、彼を愛するクリスティナ・リンドバーグ嬢も大熱演と、見せ場に事欠かない傑作であります。

DVDとしての仕様は、オリジナル日本語音声というのが嬉しく、リマスターされた画質が、池玲子サマの美しさを、一層引き立てております。

特典は、本作の予告編のみですが、透明のスリーブケースに咲いた一輪の徒花・玲子サマが光り輝いておりまして、“蝶”の文字(ディスク面なんですな)をバックにした、素晴らしいジャケット・デザインに乾杯であります。

※日本盤未発売

 

 

 

やさぐれ姐御伝/総括リンチ

(Female Yakuza Tale)

メーカー アメリカ・Panik House Entertainment
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 85分44秒
リージョン
続きまして、シリーズ第2弾です。前作の鈴木則文が、徹底的に様式美(ラストの、舞い散る雪が、いつの間にか花札に変わっている!辺り等…)に拘ったのに対し、本作の石井輝男は、徹底的に、“フリークス・キチガイ・裸”に拘っている辺りが、テイストの違いを感じさせてくれていて、ま、どちらもグッドです。

オープニングのタイトル・バックが、本編には登場しない対決シーンのコラージュになっていて、倒れた傘の影に、玲子サマの下半身が隠れる辺りの見事さも絶品ですな。

男優陣(例によって名和広・遠藤辰雄等…)のスケベぶりにも拍車が掛かり、ラストのガイキチ病院の死体置き場での、裸が乱れ飛ぶ対決シーンは、ある意味シュールで美しいです。

画質・音質・特典は前作同様で、透明スリーブケース仕様も同じ。ドスを構えた玲子サマのお姿も同じくお美しいですな(今回のディスク面の文字は“女”です!)

因みに、両作とも、池玲子お姉サマのシールが封入されていて、何処に貼ろうか検討中であります。

※日本盤未発売

 

 

 

0課の女 赤い手錠

(Zero Woman:Red Handcuffs)

メーカー アメリカ・Discotecmedia
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 ステレオ(日本語)
字幕 英語
ランタイム 87分40秒
リージョン
我が愛する(こればっかり…)杉本美樹姉御主演のカルト的大傑作が遂にアメリカ盤でリリースとなりました。日本では未だにDVD化されていないのに、諸外国では続々リリースされているという現状は、日本人としては悲しいですな。

さて、以前紹介したオランダ盤との違いは、まず、画質が、少し向上している所でしょうか。といっても、微妙な違いなので、一変する程アップしている訳ではないです。あと、音声は、一応、ステレオ化されているようで、アクション・シーンなど、結構迫力が倍増しております。

因みに、オランダ盤は、ドイツ語音声盤も収録した2枚組になっていましたが、コチラは日本語音声(オリジナル版)のみの収録ですが、アウターケース付きの“限定版”になっているコチラには、日本版ポスターの縮刷が掲載されたブックレットが付いていて、アメリカ人による解説が、なかなか興味深いです。

オランダ盤のメニュー画面も捨てがたい魅力がありますが、ジャケ・デザインの美樹嬢が奇跡的にカッコ良いので、コチラも是非、お薦め致します。

※日本盤未発売

 

 

子連れ狼 コレクション 【BOX】

Disc 1:子連れ狼/子を貸し腕貸しつかまつる

Disc 2:子連れ狼/三途の川の乳母車

Disc 3:子連れ狼/死に風に向かう乳母車

Disc 4:子連れ狼/親の心子の心

Disc 5:子連れ狼/冥府魔道

Disc 6:子連れ狼/地獄へ行くぞ!大五郎

メーカー イギリス・Artsmagic
画面サイズ 2.35:1(LB)※全作共通
音声 モノラル(日本語)※全作共通
字幕 英語※全作共通
ランタイム @83分16秒 A81分02秒 B88分57秒 C80分51秒 D89分13秒 E83分31秒
リージョン 2(PAL)
出ました。劇場版“子連れ狼シリーズ”6作をセットしたDVD-BOX。日本では未だに未リリースのこのシリーズ、アメリカ・イギリス・香港辺りでは、とっくの昔にDVD化されていたという、輸入盤ならではの楽しみを味わう事の出来るシリーズであります。

香港盤は、何故か前半の3作しかリリースされておらず、従って、このイギリス盤が、いち早くシリーズ全作を鑑賞するに値するアイテムだった訳ですが、今まで単品でしかリリースされていなかったものが、今回BOX化される事になった次第です。

デジパック仕様になっていますが、基本的には、各ディスクは単品と同仕様で、特典(DVD用の予告編)等も全く同じになっています。

ただ、画質は抜群という程ではないのが残念で、もう1点、英語字幕がON/OFF出来ないというのがウィーク・ポイントですが(画面も非スクイーズなので、恐らくビデオ版がマスターかも…)、でもまぁ音声はオリジナルの日本語だし、シリーズ全作揃っているしと、今の所はこれで十分という気がします。

劇場版“子連れ狼”と言えば、数々のスプラッター描写と、ド派手な殺陣アクションが見物である訳ですが、シリーズを追う毎に慣れっこになってしまうのはご愛敬という所でしょうか。個人的にはやはり、1作目・2作目が一番凄いですね。

※日本盤未発売

 

 

仁義なき戦い コレクション 【BOX】

Disc 1:仁義なき戦い

Disc 2:仁義なき戦い/広島死闘篇

Disc 3:仁義なき戦い/代理戦争

Disc 4:仁義なき戦い/頂上作戦

Disc 5:仁義なき戦い/完結篇

メーカー アメリカ・Home Vision Entertainment
画面サイズ 2.35:1(SQ)※全作共通
音声 モノラル(日本語)※全作共通
字幕 英語※全作共通
ランタイム @98分54秒 A99分43秒 B102分23秒 C100分58秒 D97分29秒
リージョン
あの深作欣二監督&笠原和夫脚本&菅原文太主演による黄金トリオによる一大傑作シリーズ『仁義なき戦い』のアメリカ盤DVD-BOXであります。正篇シリーズ5部作を一挙収録したデラックス版で、レアな特典満載の特典ディスク付きの6枚組仕様という、日本盤とは比べモノにならないぐらいの特別仕様。

日本盤は、単品のみの発売で、新シリーズ3作のBOX版を買って初めて、8本収納のBOXを手にする事が出来るという姑息な仕様になっている事を思うと、いかにこのアメリカ盤が優れているか分かりますよね。

映画の内容に関しては今更ここでウダウダ言う事もないので割愛しますが、全作共、画質・音質がかなりアップしている事だけは間違いないです。

そして気になる特典ですが、各ディスクに、シリーズ全作と、同じ深作監督の『仁義の墓場』『県警対組織暴力』『現代やくざ/人斬り与太』の予告編がそれぞれ収録されている他、特典ディスクには、ウィリアム・フリードキン監督による「深作欣二論」、映画評論家の山根貞男、『BR』の佐藤昌夫プロデューサー、深作ジュニアらによる深作監督座談会、ワールド・リポーター、デビッド・カプランによる「ヤクザ映画展望」、英語字幕スーパー担当リンダ・ホアグランドによる「深作欣二の世界」…等、とにかく珍しい話、感動する話、衝撃のメイキング映像などがテンコモリに満載されております。特に座談会は、普通に日本語で行われているので、気軽に楽しめる事受け合い! 『県警対組織暴力』の拓ボンがメタメタにやられるシーンのメイキング映像等、深作ファンならずとも、目が点になるシーンの連続であります。

他に、ブックレットが2冊(内1冊は、ナンとナンと、英語版人間関係相関図!)、6枚組収納のデジパック仕様に加えて、ボックスが何とメタル仕様という凝りよう! 出し入れするのにも命懸けとという恐ろしい仕様になっているのも嬉しいでんなぁ〜。絶対に買うべし!

 

 

 

その男、凶暴につき

(Violent Cop)

メーカー スペイン・DeA Planeta
画面サイズ 1.85:1(LB)
音声 ドルビー・サラウンド(スペイン語&日本語)
字幕 スペイン語
ランタイム 103分00秒
リージョン 2(PAL)
“世界の北野武監督”の記念すべき監督デビュー作。元々は深作欣二監督で予定されていたというだけあり、一瞬『県警対組織暴力』的なイメージを抱かせる内容になっていますが、武自身が監督してからかなり破綻してしまったというか、結構即興演出的なヌーベルバーグ風になっちゃってますな。最初に観た時は、それがネックだったんですが、今観るとそれが結構新鮮に思えて、これはもしかすると、計算された事だったのでしょうか。

これはスペイン盤で、本編の仕様は、日本盤と同じようです。音声はスペイン語と日本語が収録されていますが、映像自体は、日本版と全く同じで、冒頭の松竹マークも収録されています。

画質は、ビデオから焼いたみたいな感じになっちゃってますが、これはマスターの問題でしょうね、多分。日本盤は観ていないので比較は出来ませんです。

特典は、他の北野映画の予告編集で、監督作ではない『GONIN』までも“北野映画”になっちゃっているのが、面白いですね。

 

 

0課の女 赤い手錠

(Zero Woman:Red Handcuffs)

メーカー オランダ・Japan Shock
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語・オランダ語・ドイツ語
ランタイム 87分46秒
リージョン ALL(PAL)

スリーブ・ジャケット

日本映画史上最高のカルト作…と言っても過言ではないぐらいの徹底的に残虐で、徹底的に反体制的で、徹底的にアナーキーなバイオレンス・アクションの傑作。当時を代表する体当たり女優・杉本美樹嬢(随分とお世話になりました!)もエロいですな、マッタク。

まるでカーペンターの『ニューヨーク1997』をもっと醜悪にした感じのストーリーで、とにかく全編見せ場の連続。これ程緊張感が持続する映画も珍しいのではなかろうか。

で、このDVDですが、日本盤が出ないのを後目に、遥か遠くのオランダで見事リリース。『牛裂きの刑』なんかも出していたメーカーが、今回も日本語音声付きのそのまんまの状態で出して下さいました。これは嬉しいですね。

画質もイイし、それにメニュー画面のバイオレンさもタマらなく素敵です。また、杉本美樹が唄う、限りなく「女囚さそり」に近い主題歌がバックに流れるフォト・ギャラリーや、日本版をベースにした予告編集等、特典もマニアックな仕上がりでグーですな。あと、オマケとして、4枚のロビーカード付きというのも、マニア心を擽らせてくれますデス。

アウターケース付きの2枚組仕様で、ディスク2は、ドイツ語バージョンが収録。音声はドイツ語ですが、本編自体は、日本語版(オリジナル版)とマッタク同じバージョンになっておりました。

とにかく、バイオレンス・マニア必見の和製カルト映画です。これを見逃したら、一生の名折れですな、ホントに。

※日本盤未発売

 

 

 

殺し屋1

(Ichi the Killer)

メーカー アメリカ・Media Blaster
画面サイズ 1.85:1(SQ)
音声 5.1chサラウンド(英語&日本語)/ステレオ(日本語)
字幕 英語
ランタイム 128分30秒
リージョン
“世界の”三池崇史監督のヴァイオレンス・スプラッター・アクション映画。一応ヤクザ映画なんですが、その抗争に謎の“ジジイ”と“イチ”と呼ばれる殺し屋が絡んでムチャクチャにしてしまうという話で、ヤクザの幹部が大のSM好きという、何ともアホな映画。CG使いまくりの一編ですが、こういうアホ映画にはドンドン使って貰いたいですな。

これはアメリカ盤で、日本盤は豪華特典満載ですが、コチラはフォト・ギャラリーと予告編のみで、でも音声解説は、ちゃんと付いているのが嬉しいですね。三池監督と原作者の山本英夫とのコメンタリーがケッ作で、オープニング・タイトル時のスペルマが塚本晋也のものだった(本物!)という仰天事実が判明。しかし三池監督の声って、がたいに似合わずソフトな声ですね(笑)。

 

 

 

子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる

(Sword of Vengeance)

メーカー 香港・Mei Ah Laser Disc
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 モノラル(日本語)
字幕 広東語・北京語
ランタイム 83分12秒
リージョン ALL
お馴染みのシリーズ第1作。日本では未だにDVDでリリースされていないので、輸入盤に頼らざるを得ない作品。シリーズ中の最高傑作は、この後の2作目『三途の川の乳母車』だけど、この1作目もなかなか面白い。特に、主人公の拝一刀と柳生一族との関わりを知るには、観ておかなければならない1本だろう。

お馴染みの香港盤ですが、いつもの比べて画質が今一歩なのは残念。当然ながら、特典も何もナシ。

このレーベルからは他に2作目・3作目が出ていて、その後の4〜6作目は、イギリス盤でしかリリースされていない(イギリス盤は6作全部出ている)のが残念ですが、何故香港盤は3作で打ち止めになっちゃったんだろう…???

※日本盤未発売

 

 

 

仁義の墓場

(Graveyard of Honor)

メーカー イギリス・Eureka Video
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 93分37秒
リージョン 2(PAL)
故・深作欣二監督の傑作の1本。某・映画雑誌が選んだ深作映画ランキングでは、堂々の1位に輝いた作品。イギリスで連続的にリリースされている深作シリーズの1本で、大まかな仕様は、全作ほとんど同じ。

特典はフォト・ギャラリーのみだが、英語の字幕が付いているのは、色々と面白いですね。しかし、外国人の方々は、この映画の主人公・石川力夫(渡哲也)を見て、一体どういう感想を抱くのか、それも興味深いです。

つい最近、日本盤がリリースされましたが、英語字幕が付いている分だけ、こっちの方が価値あるかも…!?

 

 

 

ルパン三世 念力珍作戦

メーカー ブートレグ盤
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 モノラル(日本語)
字幕 なし
ランタイム 81分50秒
リージョン ALL(DVD−R)
東宝が製作したルパン三世の劇場用実写版映画。ルパン役は、目黒裕樹…というだけで、ヘナヘナの作品である事は分かりますが、加えて次元が田中邦衛で銭形が伊東四朗という顔合わせは、完全にファンをナメてます。

ま、そんなトホホ映画なので、一向にビデオ化される気配もなく、その昔にテレビ放映されただけに終わっていましたが、観られないと観たくなるというのが人情というもの。何処かの誰かがご親切にもこうして、DVDとして作ってくれたのでした。(注:アップ当時)

勿論、正規のルートで販売されているものではなく、あくまでも海賊盤。当然ながらDVD−R。なので、画質には期待出来ないところ、まぁまぁだった(VHSの3倍モードぐらい)。画質にウルさい人にはお勧め出来ませんが、普通に観られればイイという人には、まぁまぁ満足出来る程度でしょうか…。尤も、映画の内容に満足出来ないのが一番の欠点ですが。

当然ながら、特典はありません(当たり前か…)

 

 

 

七人の侍

(七武士/Seven Samurai)

メーカー 台湾・Cosmos
画面サイズ 1.33:1
音声 5.1chサラウンド(日本語)
字幕 英語・中国語(選択要)
ランタイム 200分57秒
リージョン ALL
ご存じ黒澤明監督の名作であると同時に、日本映画史上の不朽の名作。内容に関しては文句無し。3時間20分がアッという間に過ぎていく。

他の黒澤作品も含めて、アメリカのクライテリオンを始め、イギリス・香港・台湾など、各国でDVD化されているにも関わらず、日本だけが取り残されている状態。この秋にやっとリリースされるらしいが、今更って感じがしないでもない。

で、これは台湾盤。確認していないが、クライテリオン版よりは、画質が落ちる模様。でも、この当時の映画という事から考えれば、この台湾盤でも十分観賞に耐え得るような気がする。音質も、一応5.1chだが、擬似ステレオに近い感じ。

音声は日本語だが、付いている字幕は、英語か中国語を選択できるものの、完全に消す事は出来ないのが、ちょっと難。

特典は、英語と中国語による監督紹介ぐらい。

 

 

 

用心棒

(大鏢客/Yojimbo)

メーカー 台湾・Cosmos
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 5.1chサラウンド(日本語)
字幕 英語・中国語(選択要)
ランタイム 110分08秒
リージョン ALL
黒澤明監督による傑作アクション時代劇。この物語をセルジオ・レオーネがパクってマカロニ・ウエスタン『荒野の用心棒』を作ったのはあまりにも有名。三船敏郎が一番イキイキしている映画でもあり、仲代達矢の悪役ぶりも楽しい一編。

上記の『七人の侍』と同メーカーの台湾盤で、画質・音質も、ほとんど同じ。つまり、普通よりちょっと落ちる程度だが、十分観賞には価する。

字幕が消せないのも同じだが、ジャケットには“16:9”と記されているのに、実際はレターボックスになっている。特典は何もナシ。

 

 

 

椿三十郎

(心剣/Sanjuro)

メーカー 香港・Mei Ah Laser Disc
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 5.1chサラウンド(日本語)
字幕 広東語・北京語・英語
ランタイム 95分24秒
リージョン ALL
黒澤明監督の『用心棒』の続編。因みに前作の三船は“桑畑三十郎”と名乗っていた。単なるシリーズの第2弾ではなく、違う面からアプローチしているところが、黒澤の上手い所。見方によっては、コチラが面白いと言えるかも。

上記の台湾盤と違い、コチラは香港盤。ジャケットもピクチャー・ディスクもカラー仕様になっているところがポイント高し。台湾盤と違い、字幕を完全に消す事が出来るのも良い。

ただ、画質・音質は、台湾盤とそんなに大差がないよう。中の下といった感じだが、普通に観るには十分。5.1ch音声も、サラウンド部分のエコー音だけが強調されてる感じで、全体的には擬似ステレオっぽい。

ジャケットに両面仕様となっているが、実際は片面のみ。でないと、ピクチャー・ディスクには出来ません。特典もなし。

 

 

 

天国と地獄

(天国興地獄/High And Low)

メーカー 香港・Mei Ah Laser Disc
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 モノラル(日本語)
字幕 広東語・北京語・英語
ランタイム 143分00秒
リージョン ALL
黒澤明監督の犯罪捜査サスペンスの傑作。エド・マクベインの小説「キングの身代金」を、舞台を日本に置き換えた大胆な脚色も見事なら、完全犯罪をやり遂げようとする犯人側と、緻密な捜査で犯人を追う刑事側との息詰まる追跡劇もこれまた見事。2時間半がアッという間に過ぎてしまう。

上記と同メーカーによる香港盤。画質・音質は同じ程度だが、モノラル音声というのがちょっと…。確か、この映画の日本版ビデオはステレオだった筈だが…。

それと、両面一層ディスクになっている点もちょっと難儀。3時間を超える『七人の侍』が片面(2層)で、2時間半のコチラが両面になっているのは解せない。2層式にすれば、出来る筈なのだが。

それと、ジャケットには“フルスクリーン”と記されているが、実際はスコープ・サイズのワイド版である。騙されないように。特典はなし。

 

 

 

サインはV

(青春火花/V Is Our Sign)

メーカー 香港・Mei Ah Laser Disc
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 モノラル(日本語)
字幕 広東語・北京語
ランタイム 78分49秒
リージョン ALL
現在35歳以上の人には懐かしい一編。大人気のスポ根テレビ・シリーズを再編集した劇場映画版。いや、むしろ新たに撮り直しているシーンの方が多いので、劇場版リメイクと呼んだ方がイイみたい。

テレビ・シリーズの前半部分の話を、1時間半弱に上手くまとめられていて、とにかく、エキサイト・シーンの連続なので、全然飽きない。つまり、ハイライト・シーンがずっと続くっていう感じ。

画質・音質共に良好。黒澤作品と違って、オリジナルの状態が良いからだろう。特典はないが、日本で出ていない作品だけに、貴重と言えば貴重。ジャケットの時間表記が10分サバを読んで書かれている。

因みに、香港での公開タイトルは、“青春火花”。何となく、分かるような気がする…。

※日本未発売盤

 

 

 

GONIN

(血光光五人封)

メーカー 香港・Ocean Shore
画面サイズ 1.85:1(LB)
音声 ドルビー・サラウンド(日本語)
字幕 中国語・英語※焼付
ランタイム 108分36秒
リージョン ALL
石井隆監督によるシリーズ第1作。タイトルは“5人”だが、誰の事を指して5人と言ってるのか、イマイチよく分からない。ビートたけしをコラージュしたジャケットが、日本版と違ってカッコ良いが、たけしを入れたら6人になってしまう。

画質・音質は、普通。多分、日本版と同じくらいか。ただし、中国語と英語の字幕は、最初からフィルムにスーパーインポーズされているので、プレーヤー側で一切消せないのが難。やたら大きな字で、2カ国語も出てくるものだから、画面が狭いったらありゃしない。ハッキリ言ってジャマ。

このメーカーは、香港製のカンフー映画のビデオを大量にリリースしていたメーカーだが、どうも、やる事が怠慢のよう。

それと、ジャケット表示が122分となっていたので、もしかして、後にリリースされた“ディレクターズ・カット”かと思いきや、実際は劇場公開版だった。ようするに、単なるミス・プリント。いい加減にして欲しいものである。ホントに。

※日本未発売盤

 

 

 

ルパン三世/カリオストロの城

(The Castle of Cagliostro)

メーカー アメリカ・Manga Video
画面サイズ 1.66:1(LB)
音声 ステレオ(英語)/モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 102分15秒
リージョン ALL
劇場用“ルパン三世シリーズ”の第2作で、宮崎駿監督の劇場第1作、という超有名作品。なので、内容に関しては、説明不要。

日本盤がリリースされる前までは、輸入盤の隠れたベストセラーだった。ま、内容からして、それは大いに分かる。結構このアメリカ盤に手を出した人がいるみたいなのは事実。

日本盤を観ていないので、比較は出来ないが、画質はそこそこといった感じ。LDと同じぐらいか。音質は、英語音声がステレオになっているので、サラウンド感はバッチリだけど、やはり、日本語がモノラルというのがちょっと残念。まぁ元々のオリジナル版からしてモノラルだったんで、しょうがないと言えばしょうがないのだが…。因みに、今出ている日本盤はステレオになっている模様。

因みに、エンディング後に英語のクレジットが入っているので、実際の本編より約3分長くなっている(そのバックに主題歌が流れている)。

特典はなし。このメーカーの他のアニメ作品の予告編が入っているだけ。

 

 

 

新座頭市/破れ!唐人剣

(Zatoichi Meets the One Armed Swordsman)

メーカー イギリス・Artsmagic
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 94分06秒
リージョン 2(PAL)
勝新の名物シリーズ“座頭市シリーズ”の第22作目で、唯一、日本で映像ソフト化されていない作品。(注:アップ当時)

勝新扮する座頭市が、ジミー・ウォング扮する片腕剣士(香港のヒットシリーズ“獨臂刀”のヒーロー)と対決する様は、まるで『キングコング対ゴジラ』のような重量級の迫力タップリ。ブルース・リーの『ドラゴン怒りの鉄拳』に勝プロが協力するきっかけとなった作品としても重要な映画で、日本でソフト化されないのは、権利関係の問題だとか。そのせいかどうか、当時はダイニチ配給だったのに、このDVDは東宝マークから始まっている。

画質はあまり良くない。でも、貴重な映画を観れたという感慨の方が大きいせいか、さほど気にならない。黒澤映画同様、音声がオリジナルの日本語というのが良い。

特典は、スチル・ギャラリーと、このメーカーの他の日本映画(時代劇ばかり)の予告編だけ。最後はジミーさんが勝つという香港版エンディングでも収録されていたら、最高だったのだが…。

 

 

 

羅生門

(Rashomon)

メーカー アメリカ・The Criterion  Collection
画面サイズ 1.33:1
音声 モノラル(日本語&英語)
字幕 英語
ランタイム 87分41秒
リージョン
黒澤明監督の名作。ヴェネツェア映画祭でグランプリを獲った映画。内容に関しては、申し分ないだろう。

で、DVDとしての出来も、これまた申し分なし。さすがにクライテリオン盤だけあって、画質がとにかく綺麗。丹念にレストアされた後が伺えるというもの。音質も、いつもの黒澤節からすると、セリフが結構聞き取りやすくなっているのは、これもレストアのお陰か。

特典は、アメリカの日本映画評論家ドニルド・リッチーによる音声解説と、ロバート・アルトマン監督のイントロダクション、「NHKスペシャル」で放映された「カメラマン宮川一夫の世界」、映画と小説の「羅生門」ソース・ストーリー。劇場予告編など。

 

 

 

仁義なき戦い

(The Yakuza Papers)

メーカー イギリス・Eureka Video
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 98分58秒
リージョン 2(PAL)
東映の実録やくざ路線の幕開けを飾る大ヒット作。これも『大魔神』同様、内容に関しては言う事ナシですね。

日本盤も東映から既にリリースされていて、かなりの人気を呼んでいるようだけど、こちらはイギリス盤。でも、日本語音声なので、これまた無問題で楽しむ事が出来るという優れモノ。

日本盤が出ているのに、わざわざ輸入盤を手に入れる必要があるのかというと、これにはこれの利点があります。まず、値段が安い(日本盤の半額ぐらい)のは勿論の事、英語字幕が付いているので、この映画特有の“広島弁のヤクザ言葉”が、英語でどのような表現されているかを楽しむ事が出来るという、そういう面白さもあって、これはなかなか必見ですゾ。画面もスコープ・サイズで、しかもスクイーズ方式による収録というのが嬉しく、特典がフォトギャラリーだけというのが寂しいけど、とにかく、ちょっと雰囲気を変えたいという時には、日本映画を輸入盤で観るのもオツなものかも。

なお、ジャケット表記は全て英語だけど、本編クレジットは全て日本語表記になっている。

 

 

 

やくざの墓場/くちなしの花

(The Yakuza Graveyard)

メーカー イギリス・Eureka Video
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 95分49秒
リージョン 2(PAL)
『仁義なき戦い』に続いてリリースされた東映実録やくざ映画のイギリス盤DVD。同じく深作欣二監督で、主演は渡哲也。このコンビによる『仁義の墓場』に続く“墓場シリーズ”の第2弾である。

DVDに関しては、上記の『仁義なき戦い』とほぼ同様。特典のフォトギャラリーが収録されていないだけで、仕様やその他も全く同じである。“仁義なき戦いシリーズ”ではなく、この作品をセレクトしてリリースする辺りがなかなかユニークで、同じ深作監督による『県警対組織暴力』と同テーマの渋い作品である。

この作品もスクイーズ収録であるが、PAL仕様の為なのかどうか、スクイーズ比率が高くて、ワイドTVの16:9モードでも、やや縦長気味になってしまうのは、ちょっと残念。

しかし、日本盤もまだリリースされていないという意味では、貴重な1作と言えよう。(注:アップ当時)

 

 

 

現代やくざ/人斬り与太

(Street Mobster)

メーカー イギリス・Eureka Video
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 87分34秒
リージョン 2(PAL)
先月亡くなった深作欣二監督の隠れた名作。この後、姉妹編の『人斬り与太/狂犬三兄弟』を経て、『仁義なき戦い』に繋がる重要な映画で、主人公のキャラは、この映画でほぼ形成されつつある。とにかく、やくざ映画でありながら、男泣き映画てあるのは間違いなく、ラストの赤飯のおにぎりを見て、泣かないヤツは男じゃない。

上記の『仁義なき戦い』や『やくざの墓場』と同じメーカーから出ているイギリス盤で、仕様もほぼ同じ。当然画質も今一歩なのだが、まぁ、珍しい一品という事で…。

しかし、菅原文太主演なのに、DVDのジャケットは安藤昇御大が大きく写っているのは、如何なものか…。アチラでも有名なのかしらん…。

 

 

 

激動の昭和史 沖縄決戦

(血戦沖縄島/Battle of Okinawa)

メーカー 香港・Mei Ah Laser Disc
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 5.1chサラウンド(日本語)
字幕 広東語・北京語
ランタイム 146分33秒
リージョン ALL
1970年度の東宝映画。いわゆる“激動の昭和史”“8.15シリーズ”の1本である。太平洋戦争で唯一、地上戦が展開したという沖縄決戦の全貌を、ドキャメント・タッチで描いた力作で、『プライベート・ライアン』的なバイオレンス・シーンがふんだんに出てくると言うもの。

画質はまぁまぁ。音は一応5.1chだが、全体的に籠もり気味の音で、セリフ等も最初から最後まで、ナンか洞窟の中で喋っているような、そんな感じだった。

タイトル部分は、背景だけはそのままで、本来スーパーインポーズされる日本語は、何も表示されないマスターが使われている。

※日本未発売盤

 

 

 

県警対組織暴力

(Cops VS Thugs)

メーカー イギリス・Eureka Video
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(日本語)
字幕 英語
ランタイム 100分35秒
リージョン 2(PAL)
故・深作欣二監督の最高傑作にして不滅の名作。巷では、『仁義の墓場』の方が、評価が高いようだけど、僕はコチラを推します。

全編見せ場の連続で、緊張感が持続しっぱなし。拓ボンの迫真の取り調べシーン、弘樹がお茶漬けを啜るシーン、辰ちゃんの柔道シーン、文太の哀しいラストなど、1シーン1シーンに、深作監督の魂が込められた印象深いシーンになっていて、いわばそれまでの深作映画(=東映実録路線)の集大成とも言うべき傑作であります。

日本では、この3月に東映からDVDリリースされるらしいですが、一足早く入手したイギリス盤がこれ。ジャケットがイマイチ(ナンでこんなシーンのスチルなのか…)なのが残念ですが、その他の仕様は多分、日本版と同じでしょうか。

ただ、スクイーズがやや縦気味になっているのは(他の作品もそうだが)、これも残念。果たして、日本盤はどうなのか…。傑作だけに、日本盤も買ってしまいそうな気配…。

 

 

 

ウォーターボーイズ

(五個撲水的少年)

メーカー 香港・Winson Entertainment
画面サイズ 1.85:1(LB)
音声 5.1chサラウンド(日本語)
字幕 中国語・英語
ランタイム 91分07秒
リージョン
御存知、東宝映画。知人が面白いというので、観てみたら、その通り面白かったです。サッカーとシンクロとの違いはあれど、基本的には『少林サッカー』と同じ映画ですね。ダメ男たちの再生物語。こういう映画は大好きです。

さて、このDVDは、香港製のものです。画質・音質等は、日本版と変わらないと思いますが、どうしてコチラを購入したかというと、日本版は値段が高いから。ただ、それだけです。

特典も予告編も、何も付いていないバージョンですが、本編だけを楽しみたい人(僕)には、これで丁度イイぐらいです。値段も、$12ぐらいですからね。香港盤には、日本盤同様、特典満載のバージョンもありますが、それでも$30ぐらいでした。日本版のほぼ半額ぐらいですね、東宝さん…。

 

 

 

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