輸入DVDレビュー

【SF映画】

 

 

スリザー

Slither

メーカー オーストラリア・Universal
画面サイズ 1.85:1(SQ)
音声 5.1chサラウンド(英語&フランス語&ドイツ語)
字幕 英語・フランス語・ドイツ語
ランタイム 91分41秒
リージョン 2&4(PAL)

ジャケット裏

昨年、マニアの間でちょっとだけ話題になっていたSFホラー。宇宙からやってきた隕石からフナムシみたいな物体Xが出て来て近寄った人間に寄生して、それが宿主となって次々と犠牲者を出していく…という話で、50年代の侵略SF映画に70年代の動物パニックものをプラスした内容で、クローネンバーグの『SF人食い生物の島』や『スクワーム』を髣髴とさせる、久々にB級感覚に溢れたエイリアンものでしたね。特に犠牲者がゾンビ化したりする辺りも、時代を反映してユニークな仕上がりでありました。

画質は良いです。グログロなシーンが連発する映画には、高画質は持って来いですな。あと、音声も申し分ナシですが、重低音がイマイチ響いていなかったような…。

特典は、削除シーン集、メイキング、特殊メイクのドキュメント、撮影舞台裏、SFXの秘密、インタビュー集等、各種のメイキング映像が豊富に収録されているのがグーですな。あと、主要なシーンの長編バージョンも収録されていて、本編と比較するのもオツなものです。

日本では劇場公開はおろか、DVDのリリースも全く未定状態ですが、『スクワーム』とか『スラッグス』のような、ノタくる映画が大好きな方にはお勧めの1本であります。

※日本盤未発売

 

 

SF人食いアメーバの恐怖bQ (悪魔のエイリアン)

Beware the Blob

メーカー アメリカ・Image Enterteiment
画面サイズ 1.33:1
音声 モノラル(英語)
字幕 なし
ランタイム 86分57秒
リージョン ALL

故スティーヴ・マックィーンの若き頃の出演作『マックィーンの絶対の危機<ピンチ>』の10数年ぶりの続編で、前作がテレビ放映された際、『SF人食いアメーバの恐怖』として放映された為、日本未公開作であったこの続編も、それに倣って『SF人食いアメーバの恐怖bQ』と題されてテレビ放映されたのは有名な話ですな。その後、東映ビデオからビデオ・リリースされた際に付けられた邦題が『悪魔のエイリアン』で、いかにも、なタイトルですな。

そんな訳で、前作同様、低予算で作られたC級SFホラーに仕上がっていて、その割には楽しめる映画になってます。前作のマックィーン程のキャラがないロバート・ウォーカー・ジュニアが主演ですが、キャロル・リンレーやバージェス・メレディスなんかも出演していて、なかなか楽しい一編になっております。前作のクライマックスが映画館だったのに対し、今回はアイス・スケーリンクというのも、一工夫あってイイですな。

LD時代は高品質で売ったイメージ・エンターテインメント社(元はメディア・ビデオ)ですが、DVDになると、なかなか高品質が伴わないようで、まぁ扱っている作品が、それを要求しない作品ばかりなのがナンというか…。つまり、画質はビデオ・テープ並みですが、多分、これ以上のマスターは望めないでしょう的な感じですな。元々がテレビ・ムービーだから、これが限界でしょうか。

当然ながら、特典も何もナシです、ハイ…。

※日本盤未発売

 

 

人喰いネズミの島

Killer Shrews

メーカー アメリカ・Tree Line Films
画面サイズ 1.33:1
音声 モノラル(英語)
字幕 なし
ランタイム 68分49秒
リージョン ALL

クラシック・ホラー名作50本パックのジャケット

知る人ぞ知る幻の迷作『人喰いネズミの島』です。日本未公開の上、その昔、深夜で一度だけテレビ放映されたという曰く付きの作品で、それ以来テレビ放映はおろか、ビデオもリリースされていないにも関わらず、この手の映画を紹介する書物には必ずといってイイ程登場する作品で、つまり、作品だけが一人歩きしていた伝説の映画である。…とまぁ、そんな大袈裟なモノでもないんですけどね…。

つまり、犬に着ぐるみを被せて、いかにも“巨大ネズミ”でございとデッチ上げた代物で、ハッキリ言って、ストーリーも特撮(と呼べるのか!?)もチープの一言。おそらく、予算は10万円も掛かっていないと思われ。

さてこのDVD、単品ではなく、「クラシック・ホラー映画50本パック」というBOXものに収録されていた1本で、両面ディスクにこの手の映画が3〜4本収録されている12枚組という恐ろしいもの。一度になかなか紹介し切れないので、観終わった後、順次レビューしていこうと思うのですが、ハッキリ言って、画質・音質は最低です。でもまぁ、元々Z級の映画ばかり収録されているので、違和感がないというか、ピッタリというか…。ほとんどがモノクロ映画なので、画質もあまり期待出来ないというか…。

他に名作『恐怖の足跡』やロメロの『生ける屍の夜』、それに日本の『大巨獣ガッパ』なんかも収録されていて、とにかく賑やかです。因みに、全収録作品はここを参照して下さい。あと49本も観なければならない訳ですが、さて、全部観終わるのはいつになる事やら…。

※日本盤未発売

 

 

ファイナル・カウントダウン

The Final Countdown

メーカー アメリカ・Blue Underground
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 5.1chサラウンドEX(英語)/6.1ch DTS-ES(英語)
字幕 英語・フランス語・スペイン語
ランタイム 102分29秒
リージョン ALL

タイムスリップSF戦争大作…といえば聞こえはイイけど、実際は戦闘シーンになるまでに無事帰還(?)してしまう戦争序盤戦作品。原子力空母ニミッツVS零戦の闘い云々よりも、実は、タイム・パラドックスSFの方にポイントがあったという、ある意味肩すかし的な作品なんですが、F-14の離着陸シーンがカッコ良いので、思わず観てしまう映画です。

既にイギリスではリリースされていたこの映画のDVD、アメリカではこれが初めてのリリースという事もあってか、何と2枚組仕様の豪華版での登場。さすがです!しかも、史上初のスクイーズ仕様のスコープ・サイズの画面に加えて、音声が5.1chサラウンドで収録。DTS音声なんて、6.1chでっせ! 

また特典が豊富なんですよ。撮影監督のヴィクター・J・ケンパーによる音声解説に加え、ディスク2には、この映画の製作助手だったロイド・カウフマン(後のトロマ映画の創始者)のインタビュー、実際のF-14のパイロットのインタビュー、予告編集、テレビ・スポット集、ポスター&スティル・ギャラリーと、とにかく盛り沢山。

画面サイズがビスタ・サイズというトリミング版で、特典が何もナイという、中途半端でショボい仕様の日本盤とは、月とスッポンの豪華仕様であり、ファンなら絶対買いであります!

※この仕様での日本盤未発売

 

 

ファイナル・カウントダウン

The Final Countdown

メーカー イギリス・Hollywood DVD
画面サイズ 2.35:1(LB)
音声 ドルビー・サラウンド(英語)
字幕 なし
ランタイム 98分20秒
リージョン 2(PAL)
ハワイ沖を航行中の原子力空母が、突如嵐に巻き込まれ、1941年12月にタイムスリップしてしまうという異色のSF戦争映画。真珠湾攻撃に向かう零戦と、トムキャットによる空中バトルが楽しめると思いきや…、実は映画のテーマは別の所にあったという、変化球を楽しむ映画で、意味深なラストも良い。

ジョン・スコットによる勇壮なテーマ曲が盛り上がるが、もう一方の、ちょっと悲しみを帯びた「愛のテーマ」の方は、あの「火サス」の主題歌でもあった「聖母たちのララバイ」の原曲というのは有名な話。

PAL版にしては画質は良好。音質も、ジェット機の爆音など、なかなか迫力あり。特典は予告編のみ。

現在日本でリリースされているものは、ビスタ・サイズなので、オリジナルを重視する方は、コチラをお薦め致します。

 

 

メドゥーサ・タッチ 恐怖の魔力

The Medusa Touch

メーカー イギリス・Carlton
画面サイズ 1.33:1
音声 モノラル(英語)
字幕 なし
ランタイム 104分28秒
リージョン 2(PAL)
一時、ヘラルドの公開ラインナップに載っていたが、結局はオクラ入りしてしまった幻のSFホラー。いつになっても公開されないので、輸入ビデオを買い求めたファンも多く、それが「スターログ」誌上なんかで紹介されたりしたもんだから、余計観たくなってヤキモキしていた映画。その後、晴れて月曜ロードショーでテレビ放映された時は、感謝したもんですな。結局、日本版ビデオはリリースされずじまいでしたが…。

殺人事件によるミステリィ・タッチで始まり、心理サスペンスから、SF、そして最後は思いっきりホラーと、『動く標的』と『セブン』と『フューリー』と『ゾンビ』(?)とをミックスしたような、とてつもなく凄い映画。ハッキリ言って、ラストの恐怖には、身震いしてしまいました。そこいらの凡百のホラー映画よりも、ゾっとする映画です。

画質・音質はまぁまぁ。特典も何もないけど、日本では観られない映画という意味では貴重な作品。

 

 

吸血怪獣ヒルゴンの猛襲

Attack of the Giant Leeches

メーカー アメリカ・Alpha Video
画面サイズ 1.33:1
音声 モノラル(英語)
字幕 なし
ランタイム 62分16秒
リージョン ALL
SF映画専門誌等では、よくスチル写真が出ているので有名な日本未公開作品。かなり昔、『吸血怪獣ヒルゴンの猛襲』という凄いタイトルでテレビ放映された事がある。一応、原題は、“巨大ヒルの襲撃”なんですが…。タイトル通りの映画で、それ以上でも以下でもないという内容。ま、製作はロジャー・コーマンだし…。

画質・音質は、まぁ古い映画だし、マイナーメーカーだしという事で、こんなもんでしょうか。こういう映画に最高の画質を求めてもしょうがないですし、ね。

ジャケットには、カラー・スチルが使われているけど、実際はモノクロ映画である。勘違いする人が出てくるかも知れないが、それも、内容の陳腐さの前では、ブッ飛んでしまう事だろう。ま、$4=500円(?)ぐらいの安い値段のDVDなので、文句は言えないか…。

※日本盤未発売

 

 

ゴジラ&怪獣映画大全集

Godzilla And Other Movie Monster

メーカー アメリカ・Passport Video
画面サイズ 1.33:1&1.85:1(LB)※混在
音声 ステレオ(英語)
字幕 なし
ランタイム 88分12秒
リージョン ALL
ゴジラを始めとする東宝怪獣映画を中心に、新旧古今東西の怪獣映画の名&珍場面の数々を網羅した怪獣映画版“ザッツ・エンターテインメント”的なアンソロジー作品。

怪獣映画好きにはタマらない一編で、SF映画史上の名作からメッタに見られない珍作まで、幅広い範囲で収録されていて、さしずめDVD版の「怪獣大百科」といった感じの仕上がり。しかし、トカゲに背びれを付けただけの自称・恐竜が登場する珍作と比較すると、我が東宝の怪獣映画が立派に見えるのがある意味凄いですな。

特典として、ゴジラ映画をバックに展開するミュージック・ビデオ「ゴジラ・ラップ」やサイレントの名作短編にナレーションを加えて作り直した「ロスト・ワールド」が収録されている他、一部のマニアで噂されている名作アニメ『Bambi Meets Godzilla(バンビVSゴジラ)』がノーカット版で収録されているのが、何とも嬉しい。1分半の超短編だが、何度観ても笑えます!

※日本盤未発売

 

 

 

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