1976年に劇場公開されていたヘビものの動物パニック映画。その3年前には『残酷ヘビ地獄』という同系統の映画が公開されていて、似たようなタイトルから混同されがちですが、内容はかなり違います。『残酷ヘビ地獄』の方は、孤独な青年が唯一の友であるヘビを使って自分をイジメた人たちに復讐をするという、いわば“ヘビ版『ウィラード』”といった趣の映画でしたが、こちらは、軍が開発したある種の化学兵器を砂漠に処分したところ、そのガスの影響で大量のヘビが人間を襲いだすという、動物パニックものの王道のようなストーリー。ただ、元々ＴＶムービーという事もあって、スケールが小さく、特撮もチャチで、残酷描写もイマイチではありますな。そもそも、展開がモタモタしているし、最後のオチも通り一遍のご都合主義が目立って、面白さはかなりマイナスでしたね。

画質はそこそこですが、やはりＴＶムービーという事もあって、限界がありますな。ただ特筆すべきは、特典がテンコモリな事。まず、Ｃ級映画に因んで、この系統の映画の予告編をズラリ収録。『吸血ヒルゴンの猛襲』や『悪魔の墓場』なんてものまで収録されている他、ヘビ繋がりという事で、色んなヘビに関する衝撃映像も収録。特にヘビがヘビを飲み込むシーンのドキュメンタリー映像には仰天させられてしまいますな。他にもボリス・カーロフ主演の“Snake People”（90分）というホラー映画も全編収録されているという、この種のＣ級の作品のＤＶＤにしては、驚くべきテンコモリ状態になっております。ある意味、本編よりも特典の方が楽しめる珍しいＤＶＤですな。

※日本盤未発売