驚愕の“イルザ・トリロジーDVD-BOX”であります。シリーズ３作完全収録で、おまけに堅牢な特製ＢＯＸ仕様。もう、タマりまヘンなぁ。

イルザ初登場の1作目『悪魔の生体実験』は、この種の映画のルーツ的作品で、この後類似作品が大挙として製作されておりましたな。エロ＆グロ＆アクションという、この手の映画には欠かせない要素が上手くブレンドされた作品で、イルザの魅力もバッチリ拝めますデス。ナンせいきなりシャワーを浴びるシーンから始まりますもんで、イルザ目当ての観客を意識した絵作りには感心致しますな。

舞台がアラブ（しかも時代は現代）に変わっての２作目『悪魔のハーレム』は、前作よりもグロ度がトーンダウンしていて、イルザのシーンも少なくなっているのがちょっと難。イルザが裸体を晒すのが、映画が始まって1時間経ってからというのは、イルザ・ファンからしたら物足りないですな、ホンマ。その分アクション度が増えていて、良い方に寝返ったイルザのガンプレイが見られるのが貴重かも。銃を持ってバンバンブッ放すイルザの姿が、意外にもハマッていました。

さらに３作目『悪魔のリンチ集団』は、前半がシベリアの収容所を舞台にして男を虐め倒したかと思うと（男だけの捕虜収容所なので、タイトルに偽り有り！）、後半は現代のモントリオールを舞台に、怪しげなマッサージ・パーラーを経営しながら、女を洗脳する秘密組織のボスに君臨しているイルザという設定の、二段構えの作品。前作より、さらにグロ度が減っている代わりに、イルザのエッチ・シーンが増えており、っていうか、今回のエッチ度は、全てイルザが担当していると云っても過言ではないぐらいという、イルザの魅力が爆発している１本。アクション度もさらに増していて、個人的にはこれが一番好きです。

画質は、以前出ていた日本版ビデオに比べると当然ながら雲泥の差で、イルザ様のアレもコレも、バッチリ拝見できますデス。音声は英語なので、恐らく英語版マスターが使われていると思われ、その為、オランダ語の字幕が付いていますね。

特典は、各作品の予告編（これは貴重です…１作目のみビデオ用で、それ以外はオリジナル予告編になってます）と、スチル・ギャラリー。スチル・ギャラリーには、各国ポスター等の宣材も含まれていて、これまたレアですな。

因みに、このＢＯＸはオランダ版ですが、アメリカでもＤＶＤはリリースされていて（マスターは同じ）いるものの、何故か３作目だけは未リリースなんですな。で、このＢＯＸに収録作品は、全て単品でも出ているのですが、３作目のみ、ＰＡＬ方式になっているというのが謎でおます。ジャケット等のデザインは、３作共通で統一されているにも関わらず、何故か３作目だけは仕様が違うというのもおかしいですが、アメリカ盤で３作目のみ出ていない事を考え合わせると、３作目だけは権利が違うのかも知れませんな。

そういう意味も含めて、３作目が観られるこのＢＯＸは貴重な訳でして、残念ながら1000セットのみの限定リリースだった関係上、現在は入手困難になっております。ＢＯＸの裏に手書きで記載されているシリアル�ｂﾍ「752」になってました。

でも、単品ではまだ入手可能なので、観たい方は是非お早めに。一応日本盤も３作揃って出ていて、３作がパックになったセットも発売されているようですが、単品を３作パックにしているだけで、ＢＯＸ仕様になっていないのが残念ですな。有刺鉄線をコラージュしたこのＢＯＸの方が、イイ感じになっております。