映画館事件簿

 

 ★1997年9月13日(土) 梅田東映パラスで起こった衝撃事件!

 

 リュック・ベッソン監督の『フィフス・エレメント』を観ていた時の事。ちょうど映画が終わり、これからエンド・クレジットが流れようとするその時、事件は起こった。

 急に画面がストップし、幕が下りてきて、場内の照明が点灯し出したのである。またか! と僕は思ったネ。だってついこの前、『ライアーライアー』の時に起こったのと同じ現象なんだもの。唯一違うのは、照明が点いたと同時に、場内アナウンスが始まった事である。

 そのアナウンスが始まるまでの約2秒の間、色々な事を想像してしまった。また機械のミスで映写が止まってしまったとか、何か場内で事件が起こったのかとか、或いはもしかして、地震や火事などの災害が起こったのかも知れないとか、短い2秒間の間に様々な事を想像したのだが、その後のアナウンスを聞いて、思わず飛び上がって喜んでしまった。

 何と! 「たった今、リュック・ベッソン監督が、ファンのみんなに、どうしても挨拶をしたいので、突然劇場に来場しました」と、そのようなアナウンスが流れたのだ。ビックリしたネー、全く。当然場内は怒濤のような拍手と歓声が起こった。そんな事なら、例えエンド・クレジットが観られなくてもイイと、普段なら最後の最後までキッチリ観る僕も、とにかくOKだった。

 そりゃあ、そうだっせ。ベッソン監督が直に見られるんだもの。何でもベッソン監督、本当は明くる日の1回目に劇場で挨拶をする予定だったのだが、初日の状況がどんなもんか見に来たついでに、せっかく来たんだからと、わざわざ挨拶してくれるようになったと、そういう事であったらしい。

 嬉しい事である。僕が観ていたのが、その日の3回目で、本当は次の回のオールナイトの1回目に観ようと思っていたのだが、ちょっとした都合でこの回にしたのだったが、それがラッキーだった。もし次の回だったら、挨拶が終わってから劇場に来ていたかも知れず、それを思うと何ともラッキー。嬉しかったナー。5分ぐらいの短い間だったけど、目の前で『ニキータ』や『グラン・ブルー』、そして『レオン』を撮った監督を見る事が出来たんだから、ホントよかったですヨ。

 こんなアクシデントなら、何度出遭ってもイイなと思ったもので、この時の衝撃と感動によって、僕はこの時観た『フィフス・エレメント』を、その年のベストワン作品に選んだのでした。 

 

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