衝撃!
『
首だけ女の恐怖』の真実!?
ヘリ坊:何だか、凄いインパクトのあるタイトルですね。
茂呂博士:そうじゃろ。思わず、観たくなるじゃろ。
ヘリ坊:そういえば昔、某メーカーから日本版ビデオが出てましたねぇ。
茂呂博士:そうじゃ。『サンゲリア』や『地獄の門』などのフルチ映画から、
ジェス・フランコの『三大怪人 史上最大の決戦』なんてのも出しておったのう。
ヘリ坊:その後、ホラーから撤退したとか…。
茂呂博士:業界に於いても、「昔、ゲテモノ・ホラー映画をリリースしていた会社なんて言わないで!」
と、みんなに触れ回ったらしい。
ヘリ坊:ヘンな会社ですね。
茂呂博士:その後、ハリウッドのコロムビア映画を買い取った時も、ヘンだと思ったがのう…。
ヘリ坊:で、これはどんな映画なんですか…?
茂呂博士:ヴゥードゥー教の魔術の調査の為、ある島に向かったカップルが、
現地で恐ろしい目に遭う話じゃよ。
ヘリ坊:大抵のホラー映画にあてハマるような内容ですね。
茂呂博士:わざわざ夜に調査に行ったカップルが、
森の中で、暗闇から聞こえてくる笑い声
を耳にするんじゃ。ヘリ坊:恐いですね…。
茂呂博士:笑い声の主は、特殊メイクのキモい顔をした老婆で、
延々と
40分ぐらい笑い続けるんじゃ。ヘリ坊:
40分って、映画の半分ぐらいじゃないですか…。茂呂博士:いや…、実際には
40秒ぐらいだったかも知れん…。ヘリ坊:いい加減な事、言わないで下さい。
茂呂博士:つまり、それだけ長く感じたという事なんじゃよ。
で、暗闇から登場して笑い終わった途端に、
カップルを見て
「誰じゃ〜」って言うんじゃな、これが。ヘリ坊:間寛平みたいですね。
茂呂博士:普通、逆じゃろ。暗闇から出てきたのを見つけた方が、「アンタ誰…?」って思う訳で、
なのにこのババァは、自分が隠れていたクセに、「誰じゃあ〜」って言うんじゃよ。
ヘリ坊:ヘンな映画ですね。
茂呂博士:そこからは、恐怖と爆笑シーンの連続早業攻撃じゃよ。
ヘリ坊:例えば…?
茂呂博士:それは言えん。
ヘリ坊:教えて下さいよ〜。
茂呂博士:しょうがないなぁ…。
クソババァの魔術にかかった金髪ギャルが、文字通り
首だけ女になって、生きている人間を襲っては血を吸いまくるんじゃ。
ヘリ坊:何の為にそんな事を…?
茂呂博士:ワシに訊いても
知らんよ、そんな事。とにかく、臨月で苦しんでる妊婦の所に首だけ女が飛んでいって、
赤ちゃんが出てくる所から胎児を吸い取っちゃうんだゾ!
ヘリ坊:マジですか…?
茂呂博士:どうじゃ。君もやってみたいじゃろ。
ヘリ坊:やってみたい…。
茂呂博士:ワシは毎日やっとるけん。
ヘリ坊:そんな事は聞いてません。で、他には…?
茂呂博士:首だけ女が、元のカラダに戻ろうと家に帰るんじゃが、
首の付け根が塞がれている為、元に戻れなくて、アタフタするシーンは爆笑もんじゃ。
ヘリ坊:これってコメディなんですか…?
茂呂博士:インドネシア製の、恐い恐いホラー映画じゃよ。
ヘリ坊:全然恐くないような…。
ところで、首だけ女って、首だけじゃなく、内蔵も一緒に付いているんですね。
茂呂博士:そうじゃ。正確には、内蔵付き首だけ女じゃ。
ヘリ坊:顔が美人なだけに、その違和感が恐ろしいですね。
茂呂博士:な、恐いじゃろ。しかし、もっと恐ろしいのはクライマックスじゃよ。
首だけ女と、それを操るババァのタッグチームと、
女の彼氏&パバァに敵対心を燃やしている呪術師とが
一斉にバトルロワイヤルを繰り広げるんじゃ。
ヘリ坊:それこそ史上最大の決戦ですね!
茂呂博士:インドネシア最大の決戦じゃよ。
ビーム光線が飛び交い、ババァの身体が恐ろしい化け物に変貌するという、
インドネシア映画界のSFX技術の総力を結集して作り上げた、素晴らしい映像美学が、
展開するのじゃ!
ヘリ坊:それは凄そうですね。っていうか、本当に信用してもイイんですか?
茂呂博士:当たり前じゃ。ワシを信用しなくて、誰を信用するというのかね。エェ
!?ヘリ坊:いえ…、でも、いつもいい加減な事ばかり言ってるような気がしまして…。
茂呂博士:誰が、いつ、いい加減な事を言ったんだね…!?
ヘリ坊:名前からして胡散臭そうだし…。
茂呂博士:何を言う! これは由緒ある名前じゃゾ!
ヘリ坊:あ〜、そうですか。了解しました。あと、特典映像とかは…?
茂呂博士:あるとも。インドネシア映画界のスピルバーグと呼ばれている
この映画のジェット・シャリル監督のドキュメンタリー映像じゃ。
ヘリ坊:インドネシア映画界のスピルバーグって、本当に呼ばれているんですか…?
茂呂博士:呼ばれてるとも。
ヘリ坊:誰に呼ばれているんですか…?
茂呂博士:ワシじゃよ。
ヘリ坊:やっぱり…。どうせそんな事だろうと思いました…。
茂呂博士:何か、気に入らない事でも…?
ヘリ坊:いえ…、別に…。他の仕様としてはどんなものが…?
茂呂博士:スクイーズ方式のスコープ・サイズで収録されておるぞ。
ヘリ坊:こんな映画に
勿体ないですね。茂呂博士:こんな映画とは何じゃ!
ヘリ坊:し、失礼しました…。このような素晴らしい映画に相応しい仕様ですね。
茂呂博士:リージョンコードはALLじゃが、イギリス製の輸入盤なので、PAL方式になっておる。
ヘリ坊:観賞できるプレーヤーが限定されるってヤツですね。
茂呂博士:因みにワシのマランツ社製
DV4200では、バッチリ再生できたんじゃが…。ヘリ坊:PAL方式に対応したテレビやDVDプレーヤーが必要という事ですね。
茂呂博士:そういう事じゃ。まぁ、。パソコンでも再生出来る機種があるがな。
それと、音声は英語じゃから、安心せいよ。
ヘリ坊:字幕は…? 付いていないんですね…。分かりました。
茂呂博士:こんな映画に
字幕なんて必要なかろう!ヘリ坊:こんな映画って…、誉めてるのか貶してるのか、一体どっちなんですか、博士。
茂呂博士:勿論、誉めておるのじゃ。よく言うじゃろ、面白い映画に字幕なんて必要ないって。
ヘリ坊:誰が言ってるんです?
茂呂博士:ワシじゃよ。
ヘリ坊:分かりました。もうイイです。
茂呂博士:未開封の新品じゃから、ピカピカの状態じゃゾ。
ヘリ坊:それは素晴らしい。早速入札します!
茂呂博士:君は帰ってイイよ。
ヘリ坊:……。