今更ながらに『鮮血の美学』です。最近、洋書でスプラッター関連の書籍を読んでいて、幾度となくこの映画が取り上げられているので、まだ未見だった為、後学の為と思い、観てみたもの。後に『エルム街の悪夢』で有名になるウェス・クレイヴン監督のデビュー作ですが、『サランドラ』も含めて、一番出来が良いのは、やはりこの作品でしょうな。
日本では最初にテレビ放映されて、その時のタイトルが『白昼の暴行魔U』で、全然関係が無いレイモンド・ラブロック主演の同系統の映画の続編のような形で紹介されましたが、まぁ、似てるといえば似てない事もないですな。暴行魔たちにやらっれぱなしかと思っていたら、ラストで反撃に転じる辺りは後の『サランドラ』的ではありますが、その時に使用されるのがチェーンソーで、ホラー映画史的には、『悪魔のいけにえ』よりも先にチェーンソーを使った映画としてはモニュメント的ではありますな。
DVDとしての仕様は、一応“アンレイテッド版”という事になっておりまして、確かにクライマックスの反撃シーンではスプラッター度全開という感じではありました。特典は、デビッド・ヘスやマーク・シェフラーらキャストによる音声解説の他、ウェス・クレイヴン写真館と題されたスチル・ギャラリー、ドキュメンタリー、音楽ドキュメント、削除シーンや未公開シーンに加え、ウェス・クレイヴン監督の短編映画も収録されておりまして、かなり充実した内容になっています。
それにしてもデビッド・ヘスって、この映画といい『真夜中の狂気』といい『ヒッチハイク』といい、こんな役ばかりですな(笑)。
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