西部劇のサントラ |
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夕陽のギャングたち(完全版) Giu' La Testa | |||
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そして出ました。2枚組で新装リリースされた完全版サントラ。満を持しての登場ですが、ディスク1は既リリース盤と同内容(正確には、ボーナストラックがディスク2に移行しているのでLP盤と同内容)で、ディスク2が全てボーナストラックという内訳で、新たなスコアは無く、全てのボーナストラックは、既存曲の別バージョンという、以前紹介した『非情の標的』と同じパターン。そういえばあれもエンニオ・モリコーネだった訳で、モリコーネにはこのパターンが多いんですかねぇ。
それぞれ、曲の長さやアレンジが違うバージョンになっていて、例の「♪ションションション〜」というコーラスが入るテーマ曲に至っては、5曲(1曲は、通常盤のボーナストラックとして収録されていたもの)もの別バージョンが収録されているという徹底ぶりで、映画の感動をディープに楽しみたい方向きのサントラって感じですね。 デジパック仕様のジャケットになっていて、封入されている12ページのカラーブックレットには解説文、名場面スチルの数々の他に、この映画の各国版ポスターと各国版サントラ盤ジャケット(いずれも日本版含む)が掲載されているのが貴重と云えますな。 |
夕陽のギャングたち Giu' La Testa | |||
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セルジオ・レオーネ最後の西部劇で、アメリカかぶれのマカロニ・ウエスタンの異色作。前作の『ウエスタン』とこの後の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』とを繋ぐ位置にある作品でもあり、確かに作品的にも、単なるマカロニ・ウエスタンの範疇を超えて、革命に生きる男と無法者との友情をテーマにしているという点で、前後両作品の橋渡し的な映画である事は間違いないですな。
音楽は勿論、エンニオ・モリコーネ。今回もモリコーネ節炸裂で、レオーネの映画のテーマ同様、モリコーネ・サウンドも『ウエスタン』と『ワンス・アポン・〜』を繋ぐムードになっているのも聴き逃せません。「♪ションションション〜」というコーラスが入るテーマ曲も印象深いですが、やはり劇中のクライマックスに流れる悲しみを帯びたスコアが、『ウエスタン』『ワンス・アポン〜』を想起させるものになっているのは、感動すると共に、レオーネとモリコーネのコラボレーションの極致を思い知らされますな。 基本的には、劇場公開時にリリースされていたアナログLP盤と同内容ですが、ラストの12曲目にボーナストラックとして、テーマ曲の別バージョンが初収録されています。 |
軍用列車 Breakheart Pass | |||
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そしてコチラが、今年に入って、正式にリリースされた正規盤。勿論、ちゃんとしたプレス盤であります。3000枚のみの限定盤でのリリースなので、お買い求めはお早目に。
先に出たプロモ盤との違いはというと、収録されている曲数が違う…と思いきや、よ〜く聴いてみると、実は、全く同じなんですよねぇ〜、これが。収録順やタイトルも違っているんですが、実は、タイトルは違っても同じ曲で、若干長さが違ったりしているのも、前回のプロモ盤では短く区切られていた曲が、コチラでは一緒に繋げて収録されていたりしているだけで、総体的には同じ曲目と曲数が収録されているというもの。なので、ちょっと拍子抜けしてしまいました…。 ただ、音質的には、ちゃんとリマスターされているコチラの方が格段に良く、それに、トラックの末尾に2曲、ボーナス・トラックとして、未収録曲が収録されているのが違う点で、ちょっとだけ嬉しかったりしますね。 それにしても、恐らく元は、同じマスター(シネテープ?)から取られたものだと思われる訳ですが、前回のプロモ盤は、よく見つけられたなぁって思いますね。まぁ、そこがプロモ盤のプロモ盤たる所以なんでしょうけど、でも、ハッキリ言って、限りなく海賊盤に近いプロモ盤だったんですけど…。 さて内容ですが、さすがはジェリー・ゴールドスミスだけあり、スリリングなスコアの連続になっているんですが、全体的に、ハッキリしたメロディ・ラインが登場しないのが少しだけ居心地が悪いような…。テーマ曲がハッキリしているだけに、他の曲にも、もう少しメリハリが欲しかった所ではありますね。 |
軍用列車 Breakheart Pass | |||
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珍しくアリステア・マクリーン原作の西部劇。マクリーン原作なので、ちょっぴりミステリィ・タッチの冒険活劇風味の仕上がりで、当然、完成した映画の方も、ブロンソンのアクションが楽しめる娯楽活劇に仕上がっておりました。
音楽は大御所ジェリー・ゴールドスミス。70年代中期の、一番忙しかった頃の作品で、そのせいか、当時は正式にサントラ・リリースされなかったもの。 なので、当時は、このカバー演奏のシングル盤でしか聴けず、随分とお世話になったものです。テーマ曲だけをフェランテとタイシャーとオーケストラによる演奏で収録したカバー盤ですが、Tamレコードと違い、“サントラ・スコア”と称していないのが健気ですな(笑)。因みに、発売はキング・レコード。レーベルがちゃんとユナイト・レコードになっている所をみると、正式に版権を取得してのリリースだったようですが、この辺りは、“サントラのキング”と異名を取っただけの会社としての意地が感じられますな。もう一つ因みに、このフェランテとタイシャーとオーケストラは、映画音楽のカバー演奏ではお馴染みの楽団でありましたな。 そして今世紀に入り、こうして本物のサントラ盤が出た訳ですが、まずこれはプロモ盤と称されたCD-R仕様盤。当然、シングル盤に収録されていたテーマ曲(1曲目)も収録されているんですが、シングル盤とアレンジが違うものだから、最初聴いた時は、ちょっと違和感がありました。勿論、コチラの方が実際に映画で流れたオリジナル版なんですが、刷り込みというのは大したものですな。恐るべし、カバー盤って感じですな。 |