What's Up Tiger Lily ?

What's up tiger lily ?

メーカー アメリカ・Image Entertainment
画面サイズ 2.35:1(SQ)
音声 モノラル(英語)
字幕 なし
ランタイム 79分47秒
リージョン ALL

ジャケット裏

ウディ・アレンが『何かいいことないか子猫ちゃん』に出た翌年に発表した初監督作。とはいうものの、実質的にはオリジナル作品ではなく、東宝の“国際秘密警察シリーズ”を改変したバッタモン的作品。要は、シリーズ3作目の『国際秘密警察/火薬の樽』と4作目『国際秘密警察/鍵の鍵』の音声を勝手に英語に吹替えて、セリフ自体も全然違うものに差し替えてデッチ上げたという怪作。なので、もうアレンのやりたい放題。途中、何度かアレン自身とインタビュアーが登場し、進行中の映画に対してコメントしたり、いきなり影絵で遊んだりというムチャぶり。映画の方も、前半は『火薬の樽』のシーンが使われて、中盤から『鍵の鍵』に変わる訳ですが、『火薬の樽』にしか出ていない水野久美は当然ながら途中でフェイドアウト。同様に、星由里子もオープニングしか登場しません。それでもストーリーに全然支障がないのは、セリフが変えられているから。オリジナル・ストーリーは完全に無視され、エッグ・サラダのレシピの争奪戦に強引に変更されております。

オリジナル版のシリーズは、和製007っぽい作りで、それだけでも結構ハチャメチャなんですが、セリフの改変によってさらにバカ映画になっているのが面白く、意外にも映画の雰囲気に合ってるから笑えますな。懐かしい顔ぶれもいっぱい出てくるし。

画質はまぁまぁ。音声もそこそこですが、オープニング近くは、何故かセリフが日本語のままになっておりました。で、その後は全て英語に吹き替えられているんですが、音声が2種類収録されていて、何でも、オリジナル音声と、テレビ放映時の音声が収録されているとか。もしかすると、劇場公開版の音声には、テレビ放映には適さないセリフが登場しているのかも知れませんな。いずれにしても、字幕は一切付いていないので、この映画を楽しむには、英語のヒアリング力が要求される訳で、ギャグは全てセリフによるものなので、英語が理解出来なきゃ全然つまらなく感じてしまう映画ですな。本当は日本語字幕か、或いは日本語吹替えで観たいところですが、東宝が正式に認めた作品ではないので、日本での発売、及びテレビ放映は無理なようです。ウ〜ン残念。

※日本盤未発売

 

 

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