★2月7日(土)

 先月に買った中古DVDで『13日の金曜日PART2』を観る。先般北米盤でリリースされた3作目(3−D版)を記念しての先月に観た1作目に続く鑑賞。奇しくも今月、1作目のリメイク版も劇場公開されるとあり、今ワタシの中では“13金”がトレンドであります。

 前作で生き延びたヒロインが開巻早々殺されるという、1作目の完全な続編スタイルで、これは最近『ホステル2』でも踏襲されておりましたな。しかし、これは予てからマニアの間で言われておりましたが、ジェイソンが生きていたなら、1作目での母親の復讐は無駄だったんじゃないかという指摘。誠にその通りで、この辺りの整合性の無さは、このシリーズ全体のテイストにも繋がっているようにも思えますな。あと、冒頭でジェイソンは、前作で生き延びたヒロイン=アリスの家にまでわざわざ出向く訳ですが、どうしてその居所=住所を知り得たのか、これまた不可解な事柄ではありますな。そもそも、あの顔で町を歩けば、いきなり怪しまれるのは間違いないと思うのですが…。大体、5歳で湖底に沈み、ずっと死んだ事になっていたジェイソンが、何の教育も受けていないのに、人を追跡したり殺したりという知恵をどうやって会得したのか。まぁ、生きていた事自体不可解なので、こういうのはこのシリーズに関しては愚問というものでしょうけど…。

 前作ヒットの勢いで作られた作品だけに、かなり荒削りな部分も見受けられ、それが却ってスラッシュー映画の魅力にも繋がっている訳ですが、これが日本で公開された同時期(81年夏〜秋)に『バーニング』『血のバレンタイン』等も公開されていて、それらと比較するとどうしても見劣りしてしまうのが致命的ではありますな。そうい意味で言うと、コチラは意外性が無さ過ぎの感は否めないですな。

 それと中盤部分、キャンプファイヤーで悪戯をするシーンは『バーニング』にも同様のシーンがあり、2作連続で観た場合、どちらがどちらだか分からなくなってしまいますな。実際、そのあとの後半部分のフィルムをそっくり入れ替えても、全く支障がないようにも思えますからな。

 

 

★2月8日(日)

 DVDで『ランボー/最後の戦場』を観る。昨年復活したランボーですが、過去の作品が児戯と思えるような徹底したバイオレンスとスプラッター・シーンの連続で、久々に“男魂”を揺さぶられましたな。ストーリー的には、“今のミャンマーの現状”云々はともかく、80年代後半にちょっとしたブームになったチャック・ノリスやブロンソン主演のキャノン系映画=反共アクションものに近い雰囲気で、理屈ナシかどうかは別にして、エンターテインメント映画としては及第点的作品に仕上がっているのは大したものですな。

 シリーズ初のスタローン自身による監督作品ですが、先の『ロッキー・ザ・ファイナル』同様、現在のスタローンの立場を上手く反映させた形になっているのは、さすがですな。もっと観たいシリーズではありますが、このシリーズにキッチリ決着をつけたエンディングになっているのは潔く、まさにシリーズの完結編の味わいがありますな。バイオレンス度が結構高いので、その部分を楽しむ為に今後も何度も観てしまいそうですが、その前にシリーズ全作“イッキミ”をやりたいなと思っています。思想はともかく、アクション映画としてはどれも一応楽しめますからね。

 

 

★2月11日(水)

 DVDで『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』を観る。先月に観たシリーズ最新作『007/慰めの報酬』がダメだった為の、いわばお口直しで観たもの。観るのは久しぶり。これ、前に観たのはいつだたんだろうかというのを考えながら観ていた。DVD−BOXセットを買って、1作目から観直すという企画を立てたのが数年前。それ以後、不定期にずっとシリーズを順番に観て行って、最後はこの作品(これだけはBOXに含まれず単品)まで行ったのだろうか。それとも、BOXに収録の前作までで終わっていたのだろうか…。完全に忘れてしまったのだったが、今回観たのは、これだけが一番近い位置にあったから。ただそれだけの理由。

 その後、全作がアルティメット版で新装リリースされ、新たに日本語吹替え音声も収録されて、欲しいなぁとは思っていたものの、今更全作買い直すのは如何なものかと、悩んでいたものでありました。そのアルティメット版も、今じゃ店によっては、その後に出た1枚ものの廉価版とほぼ同じ価格(1500円ぐらい!)で売られたりもしていて、思わず食指が動きそうにもなりましたが、まぁ、本編の内容が変わる訳でもなく、新たな特典といっても、元々特典はあまり観ない主義だし、日本語吹替え音声と言っても、テレビ放映版ではなく新録だし(主役はイイけど脇が…)…という事もあり、結局自重している次第なのでありました。そろそろブルーレイ版もリリースされ始めたし、そう思うと、別に今慌てて買い直す必要もない思うようになってきたのですが、LD時代から出る度に買い直して来ている人=マニアも結構おられるんでしょうな。まぁ、メーカーからしたら“格好のエサ”ですな。

 で、久々に観たこの作品でしたが、まぁまぁですな。何故か巷では評判が悪いピアーズ・ブロスナンのボンドですが、ワタシは最近のダニエル・クレイグよりずっとずっとマシだと思います。相変わらずストーリーがイマイチ分かり難い作品ですが、秘密兵器やアクション・シーンの所なんかは、これぞ“007テイスト”って感じでイイですなぁ。ボンドガールも二人とも巨乳で素晴らしいし、観ていて楽しかったです。やっぱり007本来の味は、大人のマンガですからな。今の007には、その精神が欠けていると思われます。

 

 

★2月13日(金)

 今日は13日の金曜日なので、仕事が終わった後なんばへ『13日の金曜日』を観に行く。本来土曜日初日が通例なのに、わざわざ今日から公開するのは、やはり題名に因んでのものなんでしょうね。因みに明日のバレンタイン・デーは『ブラッディ・バレンタイン3D』が公開されますな。

 『悪魔のいけにえ』『ハロウィン』に続いて、これもリメイクされましたか。尤も今回のこの作品、オープニング・シーンを観ても分かる通り、1作目というより2作目のリメイクといった方が近いようですが。そりゃそうでしょうな。だって1作目はジェイソンが主役ではないですからな。ご存知のようにジェイソンが主役になったのは2作目からですからな。だからこのようなオープニングになっていたんでしょうな。

 話は相変わらず何もないストーリーですが、驚いたのはジェイソンのキャラがレザーフェイスか『クライモリ』のフリークスみたいな設定になっていた事。特にジェイソンの棲家の描写は、まさに『悪魔のいけにえ』か『クライモリ』そのままって感じで、ウ〜ン、これでイイのだろうか…と悩んでしまいました。何らかの設定をしたいのは分かりますが(その方が気持ち悪さを表現できるから)、パクリはいかんでしょパクリは。ま、取り敢えずこれでスタートして、後はオリジナル・シリーズ同様、やりたい放題のシリーズものにしたい訳なんでしょうが、もう少しやり方があったかと思われますな。

 

 

★2月14日(土)

 今日はバレンタイン・デーなの『血のバレンタイン』のリメイク『ブラッディ・バレンタイン3D』を観ようと思っていたら、行く予定だった劇場がプレミア・スクリーンでの上映だったので、値段が高くなる為諦めて、仕方なしに『ベンジャミン・バトン−数奇な人生−』に切り替える事に。

 予告編を観た時から気になっていた映画で、歳を取る毎に若くなっていくという設定にとても興味があったんですが、観終わってみれば、ある意味、当たり前な映画になっていましたね。喜劇でもなければ悲劇でもない、まさに一人の男の“数奇な人生”を描いた人間ドラマで、何となく『フォレスト・ガンプ/一期一会』を想起したりもしてしまいましたが、これもCGの成せる技って感じでしたね。『華麗なるギャツビー』と同じ原作者というのに驚きましたが、今まで映画化されなかったのは、やっぱりCG時代到来まで満を持していたって事ですかねぇ。

 

 

★2月15日(日)

 朝、昨日買った中古DVDで『ティアーズ・オブ・ザ・サン』を観る。前々から気になっていた映画。元々は『ダイ・ハード4』用の脚本にと用意されていたシナリオを別の映画として完成させたと云われていた作品だったので、ずっと気になっていた映画でありました。少し前にテレビでもやっていたように思いましたが、その時は見逃していたので、今回ジックリと観る事に。

 最近のハリウッド製エンターテインメント映画によくある、“アメリカ・マンセー”の映画ではありますな。でも、ノンポリのワタシとしては、政治的背景は度外視して楽しんでしまいました。ま、元々そういう映画ですからね。

 特に、これが『ダイ・ハード4』だったらどういう展開だったんだろうという興味の方が強く、色々脳内で想定しながら観ておりました。当初の構想では、旅行中のジョン・マックレーンが乗った旅客機がアフリカのジャングルに墜落…という発想だったような。で、、運良く生き延びたジョンが、某国の抗争に巻き込まれて、アメリカの特殊部隊と力を合わせて女医とその一団を救出する…というような展開になっていたんでしょうかねぇ。そう思うと確かに“ダイ・ハード的”な映画にはなっていたんですが、地上戦ばかりというのが、ダイ・ハードものとしては物足りなかったかも。それを思うと、最初から特殊部隊ものとして作られたこの完成版の方がシックリきますな。ただ、いきなり心変わりする主人公のキャラは、やはり『ダイ・ハード4』の置き土産的な感じがしてしまいますな。

 

 夜、これも昨日中古屋で新品として買った(なのに780円だった)DVDで『ゴースト・オブ・マーズ』を観る。ジョン・カーペンター監督の宇宙幽霊映画である。これも今回初めて観たもの。何故今まで観ていなかったのか分からないけど、今回観て、やっぱり観ておくべきだったと反省しております。

 カーペンター映画の特長の一つに“分かりやすさ”ってのがありますな。それまでのカーペンター映画を観ればそれは一目瞭然で、複雑に入り組んだ難しいストーリーの映画ってのは皆無ですな。で、この映画もまさに、分かりやすい単純な映画で、こんなストレートな映画を撮る監督も、最近では珍しいぐらいですな。

 火星の列車が何物かに襲われて一人を除いて乗員が惨殺された…で、そのたった一人の生存者から、何が起きたのか聞き出すと、火星に幽霊が現れて、支配されそうになったので、逃げてきたという話を1時間半かけて再現するんですな。もう単純明快。その幽霊たちの目的も何にも、とにかく生きた人間にとり憑いては、その人間を幽霊化し、どんどん仲間にしていくという、まるでゾンビ現象ですな。それを迎え撃つ警察部隊の面々といい、しごく単純な図式。イイですなぁ。もう、すぐに入り込む事が出来るカーペンター・ワールドですな。部隊の中に囚人が混じっているのが『要塞警察』『ニューヨーク1997』のカーペンターらしい計らいですな。ナターシャ・ヘンストリッジやジェイソン・ステイサムやパム・グリアらの、いかにも“B級然”とした顔ぶれもヨカですな。ただ、我が愛しのパム・グリアが、早々に姿を消してしまったのには、少々不満でしたが。

 

 

★2月16日(月)

 未明、昨日の夕方テレビ放映されていた『難波金融伝 ミナミの帝王/ブランドの重圧』を録画していたHDで観る。観始めて30分ぐらいで前に観た事あるヤツだと気付いたが、そのまま観る事に。やっぱり、競馬で負けた日の夜の憂さ晴らしにはピッタリですな。

 

 

★2月19日(木)

 

 

 数日前から小分けにして観ていた『グリズリー』のDVDを観終わる。先月スティングレイから“特別版”としてリリースされた日本盤である。以前別メーカーからリリースされていたDVDは、スタンダードのトリミング版で、おまけにリマスターもされていないという、ビデオと同様の狭苦しくて画質が悪いバージョンでしたが、今回晴れてオリジナル通りのスコープ・サイズのワイド版、及びリマスターで出た事になりますな。もっとも、既に同様のバージョンで北米盤がリリースされており、ワタシも所有しておりますので、然程目新しさは感じられず、むしろ、遅きに失した感がありますな。

 先の北米盤との違いは、日本盤には日本語吹替え音声が収録されている事でしょうか。テレビ放映時の音声を収録していて、主演のクリストファー・ジョージを小林清志がやっていて、その声の若いのなんの。普段はあまりセリフがないリチャード・ジャッケルも、この映画に関してはセリフが多く、それをアテているのが田中信夫というのもイイですな。あとは、特典等も含めて、北米盤と同じ仕様になっているのですが、北米盤が特典パートを別ディスクにした2枚組仕様だったのに対し、日本盤は1枚に収録されているという違いもありますが、その所為か、日本盤の方が若干、画質が悪かったように思いますな。

 あまり面白くない映画であるにも関わらず、しかも既に北米盤も持っているのに、今回また日本盤を買ってしまったのは、この金の無い時期にとても苦しい訳なんですが、はて、どうしてなんでしょうか。自分でもよく分からないんですが、かといってこの映画、自分的にもそんなに好きな映画ではないんですけどね。どちらかというと、次回作の『アニマル大戦争』『マニトウ』の方が気に入っており、ソチラだったら何回も観ようという気になるんですが。と言いつつ、同時発売の『アニマル戦争』も買っちゃったんですが…。

 2作同時に買えば貰えるという「ウィリアム・ガードラー読本」というのが欲しかったというのが、その最大の理由だと思える訳ですが、正直言ってこの「〜読本」、これだけで定価分(3990円×2)の価値は…ないですが、まぁ、1000円ぐらいの価値はありますかな(笑)。でもまぁ、非売品なので、それなりの価値はあるかと思います。

 北米盤購入時以来久々に観ましたが、何度観てもつまらないのはつまらないですな。そもそも映画自体に緊張感がありませんな。あと、ストーリーもダラダラしていて盛り上がりに欠けるし、それに登場人物のキャラクターも魅力に乏しく、面白さはこれっぽちも感じられないんですな。せめてスプラッター的な見せ場でも用意されていれば、まだ鑑賞に耐え得るんでしょうけど、それも皆無ですからな。大体グリズリーの設定が曖昧過ぎますな。話では体長5メートルとか言ってましたが、見た感じ全くそんな大きさに見えませんな。よくみても2メートル強。極力人間と同一ショットを避けて誤魔化していたようでしたが、ミエミエなのが笑ってしまいますな。それに、熊の顔がアップになると、どうしても可愛らしさが目立ってしまうので、恐怖が半減してしまうというのも致命的だし、あれだけの熊が近くにいてもそれに気付かずに襲われてしまう犠牲者たちも滑稽過ぎますな。って、今更この映画に突っ込んでもしょうがないですが、そうでもしないと最後まで観ていられないのが辛いですな、ハイ。

 

 仕事のあと、一旦家に帰り、それから梅田へ出掛けてレイトショーで『ブラッディ・バレンタイン3D』を観る。先週から公開されていた映画で、本当は14日のバレンタインの日に観る予定をしていたんですが、観る予定だったなんばの劇場では、プレミアム・スクリーンという、通常料金よりも入場料が高いシアター(2300円均一!)でしかやっておらず、しかもレイトショーも行われていなかったので、泣く泣く諦めていたところ、梅田でも上映されている事を知り、しかもちゃんとレイトショー上映されていたので、雨の中、わざわざ駆けつけた次第。

 ところが、である。席を決めて料金を払おうと思ったところ、「この上映は特別料金の2千円になりますので、レイトショー料金は適応されません」と抜かしやがった。「エ〜!?…」てなもんである。普通なら観ないでそのまま退散するところなんですが、だって、当日の1800円でも普段から高いと思っていて、絶対に1800円では観ない主義のワタシが、2千円も出せないからである。でも、でもでも…。土砂降りの雨の中、わざわざ時間を作って来たという事もあり、しかも、なんばよりは300円安いという事もあり、しかもしかも、せっかくの3D映画を劇場で確かめたいという事もあり、渋々OKする事にしたんですな。まぁ、思えば昨年の『センター・オブ・ジ・アース3D』の時も、確か特別料金だった事を思うと、致し方ないって事なんですかねぇ。結局今後3D映画は全てこの値段設定になるのか…と、思ったりもしたんですが、でも昔の80年代の『13日の金曜日PART3D』『ジョーズ3D』の時は、普通料金だった事を思うと、ナンかボッタくられている感がありますな。劇場側としては、3D用の設備を整える必要があるのかも知れませんが、ナンか納得がいかない昨今の3D事情ではありました。

 

 

★2月21日(土)

 レイトショーで『チェンジリング』。イーストウッドの新作ですな。今回も完璧な演出で惚れ惚れしてしまいますな。もう何も云う事がないぐらい完璧で、これで今年のベスト1は決まりましたな。ほんの脇役だと思っていたハゲの刑事さんが、段々とクローズアップされてくる辺りは、ゾクゾクするような高揚感でイイですな。まさに2時間半があっという間の映画でありました。

 

 

★2月24日(火)

 輸入DVDで『13日の金曜日PART3 3D』を観る。先日からこのシリーズを1作目から観続けているのは、この3作目が観たかったから。何で今更? という感じではありますが、今回リリースされたこのアメリカ盤DVD、ナンと“3D版”なんですな。やっぱりこの3作目は、立体映画で観るに限りますからなぁ。

 劇場公開版とは違い、赤青メガネで観る方式ですが、それでも平面版とは一線を画していますな。やはり元々立体映画として作られた映画だけに、3Dを意識したシーンがテンコモリですからな。赤青方式でも十分3D効果は得られておりましたな。音声も5.1chになっているし、シリーズの中でも残虐シーンも多い方だし、スラッシャー映画としても楽しめる上に3D映画としても楽しめるという事で、これは一見の価値ありのDVDだと思いますな。

 

 

             

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